文字サイズ
標準
メニュー

岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成28年12月21日(水)14:00~14:30 於:中央合同庁舎第4号館6階 消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

本日は私から2件ございます。
まず、「公益通報者保護制度の実効性の向上に関する検討会」の最終報告書に係るパブリック・コメントの実施についてでございます。
「公益通報者保護制度の実効性の向上に関する検討会」の最終報告書については、先週、12月15日に最終的な取りまとめを行い、正式に公表されました。最終報告書においては、制度の運用改善により対応可能なものについては、早期に実現を図る一方、法改正が必要なものについては、最終報告書の内容を広く周知して法改正に向けた議論を喚起するとともに、各関係団体や国民からの意見集約を図り、法改正の内容を具体化していくことなどが求められております。
これを受けて、消費者庁は、本日12月21日から来年2月末までの70日間、最終報告書における法改正に係る部分について、国民の皆様からご意見を承るべく、お配りしている資料の要領により、意見募集、パブリック・コメントを実施することといたしたく思います。消費者庁としては、今後、検討会の最終報告書やパブリック・コメントを通じていただいたご意見などを踏まえた上で、法改正に向けた具体的な検討を進めてまいります。
次に、東京特別区・武蔵野市・三鷹市におけるタクシー運賃の組替えについてコメントいたします。東京都特別区・武蔵野市・三鷹市におけるタクシー運賃の組替えが12月20日、昨日付で物価問題に関する関係閣僚会議により了承されました。お手元にも資料を配付いたしましたが、関係閣僚会議では、初乗り運賃を引下げ、その減収分を中長距離利用者の運賃の引き上げによってカバーし、全体として運賃収入が変わらないようにする本件組替え案を認めることとし、また、新運賃の導入に当たっては、運賃体系について消費者への丁寧な周知を図ること。運賃組替え後3年以内に丁寧な事後検証を行うこと。高齢者・障害者や病院利用者等への必需性の高い利用者への対応など、タクシーの利便性向上に向けた取組の促進を図ることなどの方針が決定されております。新運賃は、昨日、国土交通省関東運輸局により公示され、来年1月30日から実施されるところと伺っております。
本日、私からは以上、2件でございました。

2.質疑応答

データ・マックスの木村です。
先日開かれました規制改革推進会議の医療・介護・保育ワーキング・グループについてですけれども、その中で、機能性表示食品制度の届出から受理までの時間が長いということで迅速化について議論がされたのですけれども、そこでちょっと気になるのが委員として大阪大学大学院の森下竜一教授と専門委員として富士フイルム副社長の戸田雄三専門委員が入っているのですけれども、彼らはかなりこの制度と関わりの深い方々だと思います。例えば、森下先生の場合は日本抗加齢協会で新制度のサポートビジネスを展開されています。例えば、研究レビューの委託でも150万円とか100万円とかの高額な費用を徴収するわけですけれども、また、富士フイルムさんの方は、既に7件ほど受理されていて、この制度のかなりのヘビーユーザーの1社かと思います。
つまり、そうした方々がそうしたテーマを議論するというのは利益相反、また我田引水につながるおそれがあるのではないかと思うのですが、ほかの役所の話でお答えづらいかもしれませんけれども、その点について消費者庁としてはどのようにお考えでしょうか。

ご指摘の規制改革推進会議の医療・介護・保育ワーキング・グループの委員及び専門委員は、規制改革推進会議令に基づき、内閣総理大臣が任命するものと承知いたしております。したがって、消費者庁としては、利益相反に関する事項など、会議の運営に関する諸条件については、承知、関与していないことでもありますので、これ以上のコメントは差し控えたいと考えているところでございます。
しかしながら、こういった会議で議論されたことにつきましては、消費者庁として消費者庁が所管しております制度全体の運用状況について、改善すべきところは改善するべく、引き続き努力を続けていきたいと思っておりますので、届出側の事業者の方からの意見に近いのではないかと思われる意見もあったようでございますが、そういったことに対しては、届出に当たって注意すべき点などを消費者庁として整理するなどして、制度全体の適正な運営に取り組む努力は続けてまいります。

あと、別件ですけれども、19日に開かれました消費者委員会の食品表示部会で同じく機能性表示食品制度について、部会の方の委員から、今回の関与成分の検討会の結論に対して評価したいという声が相次いだのですけれども、その中で、注文というか要望が2点ほどあったかと思います。一つは、分析方法の公開についてできるだけしっかりと公開して、グレーゾーンを無くしてほしいということと、植物性のエキスを認めるのならば、安全性をもっとその部分については強化すべきだというご指摘があったのですけれども、その点について今後どのようにお考えでしょうか。

ご指摘のとおりそういった意見が出されたという報告を受けております。機能性表示食品制度のみならず、食品の成分としての安全性に関する規制は、食品衛生法などに基づいて行われているところでございます。植物エキス等の届出に当たっては、現行ルールに加え、安全性の評価や品質管理等において、必要な要件を追加することが報告書案において示されているところでもあります。消費者庁としては、消費者の安全が確保されるよう、ガイドラインの改正を行ってまいる所存です。

日本消費経済新聞の相川です。
成人年齢引下げワーキング・グループで、特商法マルチ規制で禁止されている、判断力の不足に乗じて契約を締結させる行為の対象に「若年成人」を明確化する方向で政省令を改正する案が出ています。ですが、実は、現在も若年者は対象になっています。これまでに若年層を対象に判断力不足便乗が認定されたことがあるでしょうか。

私が着任してからはありません。

過去についてもないですか。

過去については確認して担当課からご報告いたします。

「若年成人」を明確化して執行ができるのでしょうか。今まで私が確認しているのは認知症の高齢者2件だけです。若年者への判断力不足便乗の認定自体、もともと私は難しいのではないかと考えています。省令を変えて何か変わるのでしょうか。もう少し具体的な政策を提案した方が良いのではないかと私は考えますので、確認させてください。
それから別件で、今回のジャパンライフの行政処分について、預託法の書面交付義務違反等と特商法の勧誘目的不明示のみの認定で、業務停止命令が3か月出ているのですが、相談実態と違反事実が整合していないのではないでしょうか。
70歳、80歳の高齢者が8割で、平均契約金額が1,700万円。最高額が2億円。判断力不足便乗や適合性原則違反、不実告知などはなかったのでしょうか。事実がなかったのか。執行能力に問題があるのか。あるいは、恣意的に事実認定を避けたのか、どのようにお考えでしょうか。

これから私が申し上げることは全て一般論でございます。
まず、前段の判断力不足の認定に係る部分ですが、全ての行政処分について行政処分の主体は消費者庁ですが、法に基づく行政ですので、処分をするときには必ずそれが行政訴訟法に基づいて最高裁まで争われ得る案件であるという前提に立っておりますので、私どもが処分をするときには、法律と証拠に基づいて確実なところでないといたしません。
ですから、先例がないとか、まだ足りないとかというご懸念があるとすれば、それはきちんとした証拠に裏付けられて認定できるものであれば、当然、厳正な法執行を進めていきます。

過去に、勧誘目的不明示のみで特商法の業務停止命令を出したことが1件でもありますでしょうか。

私が来てからはありません。

この違反認定であれば普通は、過去に行政指導をしてその指導が改善されなかった場合などには業務停止命令もあり得ると考えられるのですが、過去に行政指導をされたのでしょうか。
最近、行政処分にどういう背景があるか、何を消費者に伝えなければならないかなどについて、課長からの説明がほとんどなくなっています。本当は事実を消費者のためにも事業者のためにも伝えるべきで、なぜ説明がされなくなっているのでしょうか。過去に行政指導をしているのではないか、あえて隠す必要があるのか、という疑問を持っているのですが、いかがでしょうか。

今のお話も一般的な制度の問題についてのご懸念か、本件についてのご懸念か、よく分からないところもありますが、被害実態と処分の形式が違うというご指摘について、一般論で言うならば、全てこちらが認定できるだけの確実な証拠があるときに処分は行っておりますので、この証拠が十分であるかどうかの判断は、私どもの責任でやっているところでございます。

違反事実が、昨年の1月~3月の相談事例で認定されています。そのこと自体も、すごく違和感があります。

いろいろご指摘いただくことは、一つの光の当て方として、正に正しいことだと思っています。
ただ、個別事案については申し上げることができないという大原則がありますし、繰り返しますが、一般論ですけれども、私どもが処分をする場合、そのタイミングについては、きちんと調査対応のチームが証拠を積み上げて、これでいけるということを判断し、かつ相手方の事業者に対しても適正手続の保証を与えた上でやっております。

執行件数が減っているので、体制について問題がないか検討をお願いしました。それについてご検討いただけたのかということが1つ。
もう1つは、この行政処分は、特商法の訪問販売、役務提供契約、連鎖販売取引、それぞれ業務停止命令と指示で、6件と数えています。私は、過去に行政処分をした事業者数を明らかにしてほしいと思っています。過去のものを全て、行政処分をした事業者数で公表していただき、その数字をお教えていただけないでしょうか。

というご要請があったということを受け止めましたので、担当課と相談します。
ただ、件数については、日本国政府の複数のところに執行機関がございますので、そういったところの執行の件数の数え方と平仄を合わせた数え方をしておりますので……

無理やり増やしているように見えるので、申し上げました。

それは叱咤激励と受け止めます。

それから、預託法で処分をしたからには、本当に消費者の利益が保護されているのか、きちっと調査していてしかるべきだと私は思っています。
レンタルオーナーの数とレンタルユーザーの数は見合っているのでしょうか。100万円~600万円ものネックレスやベルトなどを購入させて、それをレンタルして、レンタル料が入る仕組みですが、高齢者は投資としか思っていないのではないでしょうか。投資をして、何千万、何億というお金を預けている。
もし破綻した場合は甚大な被害になると思うのですが、その辺は十分に把握した上で、今回の処分を下すということでしょうか。

一般論ですが、事案の進行に応じて展開する可能性があることも往々にしてございますので、今出されているものが全てだという切り取り方が必ずしも正しくない場合もあることは、一般論としてご承知おきください。

執行体制について、長官は課題を分析され、改善はしていただいたのでしょうか。

私自身が執行チームと一緒に仕事をしております。

特商法改正、成人年齢引下げもそうですが、消費者被害の防止を執行強化で対応するというようなことで話が進むのであれば、もうちょっときちっとした執行体制にしていただかないと、全ての前提が崩れると思うのですが、いかがでしょうか。

ご指摘は重く受け止めます。

共同通信の平田です。
消費者安全課絡みですけれども、消費者委員会の方で、消費者事故とか製品事故の分析に、人工知能とか、テキストマイニングの手法を導入していこうという、導入するのだったら、どういった分析をしていくかということを、今、議論が始まったのですけれども、一方で、多分、今、消費者庁とかにデータとして残っている情報に人工知能をかけても十分に集め切れないというか、個人的な経験でも、例えば、おむつの交換台の事故情報を調べていたときに、結局、安全ベルトがあるかどうかすら記録に残っていないものがあったりとか、結構登録にばらつきがあるというか、消費者庁がこの議論にどう関わっていくかというよりも、どう準備していくかだと思うのですけれども、何かお考えとかあればお尋ねしたいです。

将来につながる大事な課題だと思っています。PIO-NETのデータの蓄積はかなりありますし、使えるものは使っていきますが、当然ながら、データの蓄積について、十分かと言われれば十分ではないわけで、ご指摘を契機として、これから引き続き考えていきたいと思います。

日本消費経済新聞の相川です。
公益通報者保護制度について、パブコメの期間を1カ月ではなく70日にしたのはなぜでしょうか。

年末年始もありますし、関係方面、広い範囲からご意見を頂きたいと思ってのことでございます。

消費者制度課

検討会の最終報告書において、「その内容を広く周知した上で議論を喚起する。その上で関係団体や国民からの意見の集約を図っていくべき。」といった趣旨のご提言を頂いておりますので、関係団体等へのご説明に必要な時間も踏まえて、こういった期間設定をしているとご理解いただければと思います。

検討会の報告書の中で、方向性としては、不利益処分に対する行政処分について、勧告や公表を、一応、最後に盛り込んではきました。
ただ、その大きな課題として、本当にそういう執行ができるのか、盛り込んでも消費者庁で本当に勧告や公表ができるのかという問題があります。公益通報による不利益処分をした場合に、それは公益通報をしたからだとは、事業者は言いません。労働現場に入って精緻な調査ができるのかという点に対して、委員からも実は疑問が出されていて、公益通報者保護法を消費者庁が持つこと自体が問われていました。個人情報保護法は外に出たわけですけれども、労働基準監督局などを含む大きな第三者機関をつくってはどうかというような提案も出ているのですが、これについて長官はどのようにお考えでしょうか。

様々なご意見があるところでございます。それも含めて、これからの議論を待ちたいと思いますし、議論を待つことで先延ばしにすることなく、消費者庁でもできることは取り組んでいきたいという考えです。

共同通信の平田です。
今日、庁内を巡回していたら、公正取引委員会地方事務所等取引課長会議というのが、午前10時から非公開で開かれていて、これは消費者庁の方も参加されているので、どういったことが議論されているのかと。

恐縮ですが、今日のテーマですけれども、個別のことは申し上げられませんので。

表示対策課

個別の中身はお答えできませんけれども、調査については各事務所がやっていますので、そういった関係について意見交換をさせてもらったところでございます。

これは平成28年度になっていて、これは年度に1回やられているのですか。
表示対策課

大体年度に1回やっています。

今、私どもの法執行の体制についての話題になりましたので、先ほどのご懸念にも少し関連することなので申し上げますが、消費者庁は、皆さん方に支えられて職務を執行しておりますので、決してこのビルにいる人たちだけではありません。全国で、それぞれ関係するところの人たちに個別案件についてもご尽力いただいておりまして、連携を強め、また皆さん方が監視しておられる国民の消費生活全体をチェックする視点も大変重要なことだと思っています。
ですから、執行体制が足りないとおっしゃられるのは、どんなに頑張っても日本中にたくさんの事業者がおりますから、自分たちで全部やろうという、制度のことだけ考えていて足元がおろそかになってはいけませんから、現在できることは現在のチームで、そして、応援して全国で一緒にやってくださっている関係諸機関、それは省庁であり、また、分野によっては地方公共団体、分野によっては適格消費者団体の方たち、そういった方たちとの連携を強めて、効果的な悪質業者排除の体制をつくっていきたいと思ってやっております。
これが、これからも力を入れてやりたいと思っていることですので、何とぞよろしくご指導お願いします。

注目コンテンツ

消費者の方

行政・消費生活相談員の方

事業者の方