板東消費者庁長官記者会見要旨
(平成27年8月5日(水)14:00~14:23 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  きょうはあらかじめ申し上げる点がございませんので、よろしくお願いします。


2.質疑応答

共同通信の平田です。
  子供のベビーカーの開閉時に指を挟み込んでけがをする事故に関してなのですけれども、かつて消費者庁とか、国民生活センターとかの注意喚起もあって、近年は減少傾向にあったのですけれども、今年に入ってから、消費者庁に寄せられている情報では3件起きていて、製品評価技術基盤機構の、NITEの情報を重複しない範囲で足すと、今年に入ってから4件起きていて、うち2件が重傷事故になっていて、保護者が注意するしかないような気もするのですけれども、この子供の指挟みの事故がまた今年に入って起きている。最近減少傾向にあったので、また増加傾向と言えるような状況になっていて、それについての、まず長官の受止めをお尋ねしたいというのが一点と、あと、かつてマクラーレン製の指挟み事故が相次いだのがあって、消費者庁として2010年から11年にかけて、少なくとも確認できる範囲では3回注意喚起をしているのですけれども、実際に去年まで減少傾向にあって、改めて注意喚起する必要があると考えているのでしたら、その考えているかどうかということと、あと、もし注意喚起するのならどのように注意を促すかということと、もし注意喚起する必要がないとお考えでしたら、その理由をお尋ねしたいです。
経緯的なことを改めて確認をさせていただきながらお話を申したいと思いますけれども、今の御質問のように、かつて平成18年から19年のあたりにかけて、ベビーカーの折りたたみ機構部で子供の指を挟んだという事故が何件かございまして、それをもとに経産省、それからその指摘を受けて製品安全協会で、そのSG基準の見直しを行ったということです。平成21年3月にそのSG基準ができて、お話のように、それ以降、その基準に基づいて作製をされた、流通したというものについての被害は報じられておりませんけれども、その基準の適用になっていないものについて、被害が生じた件数というのが、今までに30件近くある。
  御指摘のように、注意喚起とか、基準の改定が行われて以降、事故、被害の件数というのは減ってきて、特に昨年は1件。その前の年も2件というような形で、平成22年に10件了知されていたものがだんだん減ってきて、昨年1件までなってきたということがあったわけであります。
  そして、御指摘のように、今年になって4件の事故があったと報道等で知られているということでございます。基準の見直しとか、あるいはその前のものについても、メーカーのほうからも、これについては事故が起きないようにカバーを配布いたしますということで、それを用いるような呼びかけはなされているということがあり、消費者庁なども注意喚起を行ってきたということで、事故は減ってきたわけです。けれども、最近における注意喚起というのは特段なされていなかったということもありますし、それから、新しい基準に基づくものについては、そういう事故が起きていない、その報告はされていないということなのですけれども、結局、前のものについて、全部のものがカバーを使用されているというわけでもないという実態がございます。それから、子供が使っている期間というのが、例えば何年か使った後に、ほかの人に差し上げて、使い回しをしているというケースがありますので、必ずしもそういった事故に関わる情報というのが適切に認識をされた形で継続して使われているというものではないというような実態もあると思います。
  ベビーカーの場合には、例えば兄弟で使う期間もあくとか、あるいは親戚とか友達などに差し上げるとか、そういうような中古品を使っていくということも、期間を置いたりしながらかなりあるわけでありますので、そういう点で、かつて注意喚起をしたから十分というだけではなくて、やはり事故が起きているというような実態を踏まえて、改めて消費者庁としても注意を呼びかけていかなくてはいけないのではないかということを、今の御質問、御指摘のように改めて認識をさせていただいているところであります。
  今、御承知のように、「子ども安全メール」というようなものも適時使って、子供の事故防止の関係の注意喚起も行っておりますので、これも活用しながら注意を呼びかけていきたいと思っております。
  消費者の皆様においては、取扱説明書を改めてよく読んでいただくということや、それから、開いたりするときに、指を挟んだりしているという事故になっておりますので、その開閉操作をするときには、子供の手が触れていないかどうかということをきちんと確認をしていただくというような、安全な利用について、改めて注意を喚起していかなくてはいけないと思っているところであります。
  最近の製品については、そういう事故は起きていないということでありますけれども、かつて流通していたものについて、改めて注意を呼びかけていく必要はあると思っております。
その「子ども安全メール」とかを使って注意喚起をする時期はいつごろを考えていらっしゃいますか。
新聞でも報じられておりますので、できるだけ早くということかと思います。
消費者安全課長
補足させていただきますと、いつごろの注意喚起ということですが、我々としてはできる限り、できますれば今月中ぐらいには、こういう報道もなされたこともありますので、速やかに注意喚起をやっていきたいと思っております。
  もう一点、先ほど長官のほうから、SGマークの商品について、事故の情報は寄せられていないという発言がありました。これは、SGマークをつくっている協会にその情報が寄せられていないということでございます。なので、我々が消費者事故の情報を集める観点で、消費生活上で起きたその消費者事故の中で、それがSGマークがついているかどうかと、必ずしもきちっと分析しているわけではないので、補足をさせていただきます。
そういった、あくまで古い製品の二次使用は避けようという形になるのか、それともベビーカー安全協議会、業界団体みたいに、ベビーカーにはやっぱり寿命がありますと、保証期間というのは大体2年になっているので、なるべく2年を超えるような使い方はやめようというところまで踏み込むのかとか。あと、やっぱり基準改訂後の基準にも、厳しい基準に適合したものでも、もしかしたらあるかもしれないので、事故が起こり得るので気をつけてくださいというところまで言うのか、その辺はどうお考えですか。
使う期間とか、そういうのは製品によっても違うかと思いますし、そのあたりについて分析が特段なされているわけではございませんので、今その点まで踏み込んだ形の措置を検討しているというわけではございませんけれども、少なくともベビーカーに関するいろいろなリスクというものを、きちんとやはり消費者にお伝えをしていくということ、これは子供の事故防止という非常に重要なテーマでありますので、我々としてはそういう点に最善を尽くしていきたいと思っております。
消費者安全課長
この指挟みの事故は、既にSG基準のほうが改定されております。ですので、まずは、今その製品を使われているお母さん方に、SGマークがついていないもの、また、かつて、昔SGマークが改定される前の商品を使われているお母さん方が、まず使うに当たっては取扱説明書をよく読んでいただいて、やっぱりベビーカーを開閉する際に挟むのは当然危ないというのは一般的に言える話なので、まずは親御さんが注意をしっかりしていただくということに努めていただくのが大事だと思っております。
  消費者庁として、先ほど長官が申し上げたように、親御さんに直接届く子ども安全メールを使って、我々としては注意喚起を進めていきたいと思っております。
日本経済新聞の近藤です。
  機能性表示食品に関して、かねてから安全性に疑義が持たれていたリコムの蹴脂粒の関係で、情報に更新がなければ、来月1日から販売開始の予定と理解しているのですが、もし撤回ということとか、何らかの判断をするに当たっても、もうそろそろ消費者庁として判断するべき時期が迫ってきているのではないかと思うのですけれども。その辺の進捗状況を踏まえて、今の状況を教えていただければと思います。
個別の話については、いろいろ途中過程の部分のところは申し上げられないということで、前からお話を申し上げておりますけれども、トクホの蹴脂茶の答申は既に消費者委員会からもなされているということもございますので、まず食品安全委員会から出された評価書も含め、いろいろな角度から分析をさせていただく。それから、同種のものについての流通販売の実態も含めて分析をさせていただく必要というのもあるかと思っておりますので、そういうそれぞれの委員会の審議の経緯とか、その結論の中身の分析といったようなことも含めて、慎重に今検討をさせていただいているところでございます。
仮にリコムさんが9月1日に販売をするとして、その前に消費者庁として判断されるのか、販売してからの判断になるのか、そのあたりのメドはついていますか。
漫然とその時期を迎えるということは適当ではないと考えております。
月内にというか。
これは結論が出るかどうかというのはありますけれども、我々としては最大限の努力をしなくてはいけないと思うところであります。
朝日新聞の毛利です。
  長官が就任されて間もなく1年になろうかと思うのですが、この1年を振り返ってみての、消費者行政に携わってみての感想と、これから更に力を入れていきたいこと、あるいは課題がございましたら教えてください。
そうですね、約1年になりました。早いものだと思います。やはり消費者庁の仕事というのは、外から見た感じ以上に、非常に幅が広く、それぞれかなり専門分野といいますか、深い内容を持っているものだというのを改めて感じさせていただいております。
  いろいろな課題が本当に多いということとともに、常に制度改正も含めて、非常にダイナミックに動いているという流れの中にあることを痛感しながらの1年でございました。
  今まで法律がかなり整備をされてきている、あるいはその途上にあるわけですけれども、消費者庁の関連する法律というのは、そこで通ったらおしまいというのではなくて、むしろ、それを本当にきちんと動かしていく、あるいは、その制度をもとに消費者の利益が現実に図られていくという状況をつくっていくということが非常に重要だと思っております。その法律を国会に出して、通してということだけで終わらない、その後の、もちろん政省令、ガイドラインの整備なども、法制度が動いていくためには非常に重要ですし、それだけではなく、実際の執行のところできちんと制度の狙いにのっとった形で動いていくのか、実効性があるのかというところまできちんと担保をしていかなくてはいけないということだと思います。
  そういう目で見ますと、まだまだいろいろな消費者庁が持っている法律なり制度なり、これから施行されるものもたくさんあるわけですけれども、そういうところについても、実際の実効性を上げていくというところについては、まだ努力すべき点がたくさんあるのではないかと思っております。そのためには、やはりいろいろな省庁との連携とか、いろいろな、例えば情報を収集、吸い上げていくような仕組み、ネットワークなどの強化、あるいはその情報を届けていくほうの仕組みや手法の強化ということも考えていかないといけない、法律を通したからおしまいというようなのではなく、常に施策、行政のあり方ということを改善、バージョンアップしていかなくてはいけないということを改めて感じさせていただいております。
  今申し上げましたように、いろいろな省庁との連携とか、それから自治体、実際の相談現場との連携、それからさまざまな消費者団体、事業者団体を初め、いろいろな分野で取り組まれている団体などとの連携といったようなことも含めて、そういう実効性、実際のいろんな流れをつくっていくための連携、協働の輪というものを広げていかなくてはいけないということを、これからの課題としても取り組んでいきたいと思っております。
何か具体的なテーマというか、長官御自身がこのテーマについてはもうちょっと深掘りというか、力を入れていきたいという具体的なところは。今は大まかな、連携の流れだと思うのですけれども。
どの分野もそうなのですけれども、例えば、先ほどから御質問の安全に係るようなところというのも、消費者安全法という法律、仕組みはありますけれども、それが実際に動いていくためには、いろんな情報がきちんと入ってくる、報告されることが必要です。
  それから、それ以外の、法律の仕組み以外でもいろんな情報の収集のネットワークということを考えていかなければいけないということです。例えば、今、医療機関のネットワークのような、そういうなかなか相談現場などにも上がってきにくい、自治体などでも把握しにくい情報が上がってくるような仕組みというものも整備されつつありますけれども。既にいろいろな分野であるネットワークのようなものを活用し、どう消費者問題、消費者安全ということについても理解をしていただいて、いろんな情報を上げていただいたり、共有できるようなことが、安全の分野などは特に、非常に重要になると思います。
  それから、例えばリコール情報なども、実際の家庭、必要なところに届けていくというためには、今、高齢者の被害防止の見守りのネットワークの整備というのも進めようとしていますけれども、そういうところにも、取引の問題とか、詐欺とか、そういう問題だけではなくて、例えば製品安全などにかかわるような情報というものも、どういうふうにのせていけるかというのも、一つ課題だと思っております。
  それから、消費者教育というのは、まさに学校教育などをはじめとして、いろいろな教育の現場であったり、それから消費者団体、事業者団体であったり、消費生活センターであったり、そういうところが連携をしながら進めていくということが重要ですし、文部科学省だけではなくて、いろんな関係省庁も消費者教育に当たるようなことは、かなり取組をされておりますし、非常に重要だという位置づけを持っておられますので、そういう連携をしながら進めていくということです。
  もちろん、地方の中においては、消費生活センターが消費者教育のコーディネート役を果たしていこうというような流れもありますけれども、全国的なレベルでも、関係省庁と大きく消費者教育に関連しての連携、協働の強化を進めていくということは必要だと思っております。
  それから、連携とか協働とかということで言うと、消費者と事業者の、いろんな意味の連携、協働を、消費者庁も連携しながら図っていくということも重要だと思っております。例えば、消費者志向経営の問題で来週から検討を始めますし、それから、倫理的消費についての検討会も始めておりますけれども、倫理的消費についても、事業者の取組、それから消費者の取組というのは、ベクトルを合わせていかないと、なかなか進まないと思います。そういうような、よりよい社会、健全な市場をつくっていくということのために、消費者、事業者の間でのベクトルを合わせ、連携協働していくということは、ますます必要になっていくと思いますので、これからの消費者政策の一つの新しいステップとしても、そういう協働ということを進めていくということが、より必要になってくると思います。先ほどの消費者教育も、その中の一つということにもなるかと思います。

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