板東消費者庁長官記者会見要旨
(平成27年5月21日(木)15:30~16:00 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  私から最初に申し上げることはございませんので、御質問をよろしくお願いいたします。


2.質疑応答

フジテレビの工藤です。
  トクホと機能性表示食品のことについてお伺いしたいのですが、あくまで一つの例なんですけれども、蹴脂粒というカプセル状の機能性成分を含む食品について、トクホの審査では許可が与えられなかったものが、機能性表示食品として市場に出ていくというのは、一般消費者の目から見ると、トクホではねられたというものが機能性表示食品として登場する。こういったものは、制度の方から安全性を考えると、機能性表示食品の制度自体、少し緩いのではないかという声、批判というものがありまして、この点について長官の所見をお願いしたいのですけれども。
まず、蹴脂茶という、トクホで申請をされているものについては、今、食品安全委員会からの評価書が出ているという段階でありまして、今、許可を与えないということが確定をしたというものではないということでございます。
  前回、あるいは前々回にも申し上げたのですけれども、評価書で、安全性について評価ができないという結論づけをされておりましたので、その趣旨、内容について、食品安全委員会にも改めて確認をさせていただくということでございます。
  それから、手続としては、食品安全委員会で、まず御審議いただいて、それから消費者委員会で再度御審議いただくというプロセスになっております。消費者委員会で安全性と機能性を、両方御議論いただいて、答申という形になりますので、今、まだ審議の途中ということでございます。
  それから、一方で、同様の成分を含んでいる蹴脂粒という、機能性表示食品の制度を使っての届出がなされているというものでございますが、一般論としてまず申し上げますと、トクホとしての評価について、この機能性表示食品制度では安全性に対しての科学的根拠が必要になってくるということでございますので、今回の場合、その安全性の試験を行って、それを根拠として届出をしているというわけでございますけれども、その科学的根拠の内容の評価というものに食品安全委員会で安全性がどういうふうに評価をされるかということがどう影響していくのかという問題がございます。これは、評価に影響する可能性があるということでありますけれども、今、まさにお話し申し上げましたように、食品安全委員会の評価書自体の内容、これが安全性についてどう評価をしているかということの内容を確認していく必要がある、それを精査していく必要があると思っております。
  先ほど申し上げましたように、トクホの審査過程も途中でございますけれども、蹴脂粒の問題につきましては、この蹴脂茶についての審査の状況とか、先ほど申し上げた食品安全委員会における評価書の内容の精査ということを行って、最終的に消費者庁において、措置が必要かどうかということを決定するということになろうかと思います。
関連してお伺いしたいのですけれども、トクホの手続を経ると非常に時間がかかる。もしくは複雑ということで、その過程も専門家の方に委ねるということよりも、機能性表示食品の手続を経るほうが、比較的、企業の責任ということで簡単であり、同じような経済的効果も得られるということで、非常に窓口も広いですし、それから制度としても比較的緩やかというようなことを思っているわけですけれども、これは、消費者庁としては、制度として正しい扱い方で、そういった捉え方でどんどん進出していってほしいというようなことがあるのでしょうか。
それぞれの制度のつくり、趣旨というのは違うところでありますけれども、たびたび御説明をさせていただいておりますように、機能性表示食品制度というのは、一定の科学的な根拠に基づき、安全性、それから機能性を裏づけして、その裏づけとなるものを届出として出してくる。そして、それについては、ホームページで公開をされるという形になるわけでありまして、事後的なチェックの仕組みというのを働かせているということであります。そういう意味では、事前許可の制度であるトクホと、それから、一定の要件を満たしたものを、届出という形で受理をし、そして企業の責任において表示をするものではありますけれども、公開された情報をもとに、さまざまなチェックなり、例えば危害に係る情報の収集といったようなことを踏まえて、事後的なチェックの仕組みというのが働いていく機能性表示食品制度については、ある意味で、どっちが重い、軽いというのではないかと思います。
  ただ、事前にいろいろヒト試験をはじめとして、時間がかかる、費用がかかるという点は、トクホについて指摘をされていた部分はありますので、その時間的なものについては、その平均とすると、新しい制度は、もう少し機動的に運用していくと、企業としては期待しているかと思いますが、先ほど申しました、違う形での安全性を担保する仕組みというのが、事後的な仕組みの中で働いていくということであります。
  それから、いろいろ両方の制度を利用しておられる事業者のお話などもお聞きをしておりましても、こっちよりこっちというのでは、必ずしもなくて、それぞれの制度の特質を生かしながら、全体として必要な情報を世の中に伝えていこうと考えているように思われるところでございます。
  それから、消費者にとって、やはり健康食品といわれるものは、かなりいろいろ出てきているわけですけれども、その中に、科学的な裏づけというのが乏しい形で、イメージをアピールしているものというのがかなりあるわけであります。この新しい機能性表示食品制度により、一定の科学的な根拠を安全性、それから機能性について確保していくという、そういった仕組みとして、うまく運用、機能していくことによりまして、根拠のない、世を欺くような食品の表示というのが淘汰をされていく、あるいは、そういった商法というものが淘汰をされていくということを期待しているものでありますし、消費者にとっても、いろんな情報が、科学的な根拠に基づく形で正確に伝えられていくということを促進するということのメリットというものも大きいのではないかと思っております。
  そういう狙いのところが実現できるような形で、我々も適正な運用に努めていかなくてはいけないと思うところでありますし、事業者も、そういった制度の趣旨を踏まえて、真摯な取組をしていただきたいということで、呼びかけをたびたびさせていただいているところでございます。
読売新聞の斉藤です。
  関連してなんですけれども、今、トクホの蹴脂茶ですか、消費者委員会で、機能性と安全性の両方向から審査していくということで、消費者庁としても食品安全委員会の評価書のほうを精査していかれるということなのですけれども、これは、それがどれぐらいかかるのかというところが気になるところです。
  一方で、蹴脂粒の発売は9月というのがあるわけで、それに十分間に合うのでしょうか。間に合わない場合は、何か販売を延期してほしいというような措置は考えられるのでしょうか。
まず、食品安全委員会のほうの評価書は既に出ておりますので、それの趣旨、内容についての確認を、我々としても食品安全委員会にさせていただきたいと思っております。これは急いでさせていただきたいと思っております。その内容を精査して、今後のあり方というのは決めていきたいと思うところでございます。
確かに評価書は出ているので、その内容を精査して、それをもとに何か行動するというのは、9月の発売までには十分できるだろう、それに基づいて何らかの行動、それはわかんないですね、ということでよろしいのでしょうか。
評価できないという形の、最終的な結論としてはそういうことでありますけれども、その前提となっている考え方であったり、そういった根拠のところについて確認をさせていただいて、それがどういう趣旨、中身のものであるかということによって、安全性の判断というのを、我々としてどう見極めていくかというのも、機能性表示食品制度との関係で必要であろうかと思っております。
わかりました。
データマックスの木村と申します。
  今の蹴脂粒だけではなくて、今まで受理された21件につきまして、例えば消費者団体だとか、科学者、研究者とかから疑義の照会、申出など、消費者庁に、既に幾つか寄せられているかと思うのですが、今、どのぐらい疑義、照会というのが寄せられているのかということと、それについて、もう既に消費者庁では、何か検討とか始めているのかどうか、その辺の状況について教えてください。
今までも、いろいろな表示などに関しまして、いろいろな法の下で疑義情報、申出というのが出てきておりますけれども、我々として、どういう情報がどれくらい寄せられているというのは、公表させていただいておりません。この点については御理解いただきたいと思います。
  いろんな御意見、疑義情報をいただけるということは、非常にありがたいと思っておりますので、その中身に応じて、例えば調査が必要であれば、調査をする、確認をするといったようなことを適切にやっていきたいと思っております。
日経新聞の近藤です。
  機能性表示食品に関しまして、きのう食品表示企画課に問い合わせましたら、届出は150くらいあるとのことです。今、ホームページを見ますと、まだ21件の受理件数で、なかなか積み増してこないのですけれども、それは受付、書類をチェックする側のマンパワーの問題なのか、それとも、まず書類にやっぱり不備が多いので、なかなか突き返したり何なりというやりとりがあってというふうに考えるのか。
  あともう一点、生鮮食品が今回、目玉としてはあるとは思うのですけれども、まだ受理は当然されていないのですが、届出の中に生鮮食品が入っているのかどうか、その点2点を確認させてください。
まず、件数のところであります。先週末には公表できなくて申しわけございません。今週中、明日が最後でありますけれども、今週中には最近の情報の更新をさせていただこうと思います。
  確かに、送られてきたのは非常に多いのですけれども、届出を受理したものとの間にギャップがあるのは御指摘のとおりなのですが、この場でも申し上げたことがありますけれども、少しミスが多いような部分、手続上のミス、書類記載上のミスが多いような部分は、もう少しまとめて、しかるべきときに、説明会なども含めて、申請者に注意していただくことは、整理をして、お示しをしていきたいと思っております。単純なチェック漏れを含めまして、あるいは新しい食品表示基準にのっとった形の制度なのですけれども、それに合った表示が直っていないようなところがございますので、そういった、非常に単純なところも含めて直していただいているということがございます。
  これは窓口が手間取っているというよりも、一旦お返ししたものが、また更に返ってきて、それをチェックしてということでございますけれども、それに多少タイムラグがあるということであります。また、さっき申し上げましたような、できる限り、ミスが起きやすい、あるいは、もうちょっとここを気をつけていただければというようなことについては、あらかじめお示しをすることにより、スピードアップを図っていきたいと思うところであります。
  生鮮食品に関しましては、これは受理されているという状況になっておりませんが、これは季節に応じて出されるものということもございますので、今後、届出しようという動きが出てくるものと思っております。
日本消費者新聞の丸田です。
  今回新しく制度としてできました申出制度ですが、現在、届出がされた機能性食品について、研究データ含めて販売前の公開がなされています。この公開情報について今まで私は当然ながら申出制度の対象になると思っていました。ただ、専門家等によると、背景としては、申出制度の対象になるというのは、その表示に関するものであって、つまり市場に流通したものが申出制度の対象ではないかということをおっしゃられる御意見もあって、つまり本来は販売前の製品については対象外じゃないかということを言っています。だから申出ではなくて通常の、これまでのような情報提供の制度として受け付けると。ただ、申出であるか、つまり消費者が申し出をして、それに対して事実がそうであれば措置をすると書かれている。法的に基づいた、そういうものであるのか、情報提供であるのかによって、庁内の対応も部署も違ってくるのではないかと思います。
  長官はどちらだとお考えでしょうか。
今御指摘のように、食品表示法に基づく申出制度は、厳密に申し上げますと、現に一般消費者の利益が害されているということが要件になっておりますので、販売前のものについて現に害されているという申出制度の対象ということは、形式的に言いますとそこははずれるのかなと思われます。
  ただ、今お話のように、発売前の段階ですと、申出制度というのではないまでも当然、一般的な疑義情報として積極的にいただくということは可能であり、その内容に即して必要な調査を行うということになっておりますので、発売前の段階では一応形式上は申出とは言わないのかもしれませんけれども、疑義情報を寄せていただくということと、実質上は申出とそこのところの取扱というのは変わりはない、我々としても真摯に受けとめさせていただくということであります。
  ただ申出制度のほうは、条文上も個々のものに対する措置、対応だけではなくて、例えばそれが基準とか、政策上のものにつながっていくというようなこともあり得るものとして申出というものを受けとめておりますので、一般的に疑義情報というのはむしろ個々のものに対してということだと思うのですが、その可否においては、実質上は我々としての取扱に差はない。やはり必要な情報をちゃんと精査をして、調査が必要であれば行っていく。そして対応していくということについては、変わりはないということでございます。
ありがとうございました。
  もう一つ、関連ですけれども、受け付けられた情報に対して、例えば研究論文についての疑義があるというものについては、他のリスクとか、評価とか、リスク評価の機関、あるいはそのリスク管理の機関に対して、消費者庁として投げて、つまり連携して、そういう判断をされるのでしょうか。それともこれまでの、疑義情報であれば表示上の公認とかというのもありますけれども、というそのことで、庁内での判断とか、優先されているということなんか、関係省庁との関係というのはないのでしょうか。
関係省庁というだけでなく、今まで消費者庁の中でも例えば、科学的、専門的な更に判断が必要なところについては、必要に応じていろいろな協力機関、あるいは大学等の専門家に御判断、アドバイスをお願いしながら科学的根拠などについて判断をしてきているというのもございます。この制度に関連して、どういうバリエーションがあるのかというのはございますけれども、特定の機関を決めている、協力機関を決めているわけではなく、中身に応じていろいろ適切に、専門的な御判断もいただいたり調査もしながらということでやっていく必要があるのかなと思っております。
朝日新聞の毛利です。
  6月から先物取引の勧誘規制が緩和されるのですけれども、消費者庁としてどういった対応、どういった監視をしていく心づもりか、改めてお伺いします。
今週の消費者委員会でも関係省庁3省庁で御報告をさせていただく機会があったわけですけれども、消費者庁としては、6月1日施行前にも、消費者にいろいろ注意をしていただくためのビラを作成しまして、これは地方の例えば消費生活センターとか、そういう相談窓口、その他消費者に対して適切な情報提供できるようなところに送らせていただこうと思っておりますし、国民生活センターでも制度の中身とか、必要な点についての注意喚起を行いたいということでございます。
  施行後については、今消費者庁、国民生活センターのお話だけを申しましたけれども、関係省庁も含めて、適正な運用がなされるかどうかというのは当然ウォッチされるものであります。消費者庁としても相談の現場との連携、PIO-NETなどを通じた情報の把握によりまして、この状況、実際の被害とか、相談状況がどうなのか、変化をしているのかとか、そういうところをきちんと見ていきたい。できるだけ早くいろんな対応をしていきたいと思うところでございます。
万が一施行後に、そういう緩和してトラブルが増えたというケースが出てきた場合は、消費者庁としては厳しい態度で臨んでいくのか、もう一度その規制について考え直すとか、改善とかというのを求めていくような考えというのはございますか。
消費者委員会で今週御議論があったところとしまして、消費者委員会としてもこの点については施行後の状況などについて情報をキャッチしながら今後とも見ていくべきということも御指摘いただいておりますし、先ほど申しました、消費者庁もそういった状況をきちんと把握していきたいと思っているわけでございますけれども、この対応、運用について関係省庁が非常に厳しくやっていくのだということで今、臨んでおりますので、基本的にはすぐに制度上の問題になるかどうかというのはあろうかと思います。少なくとも個々の事業者についての監督・監視というものをまずきちんと関係省庁でやっていただく。全体の状況がそういう中でどう動いていくのかというのを我々としてもきちんと見ていきたいと思っております。

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