板東消費者庁長官記者会見要旨
(平成26年12月3日(水)14:00~14:22 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  それではまず私のほうから3点お話をさせていただきます。
  まず第1点は、ノロウイルスによる食中毒についての注意喚起でございます。ノロウイルスによる食中毒の発生件数は、毎年冬の時期に非常に多くなっております。高齢者や子供が感染した場合には重症化することもあり、特に注意が必要であります。
  このため例年ノロウイルスによる食中毒が多発する時期を前に、消費者に対する注意喚起、「冬に多発!ノロウイルスによる食中毒に注意!!」を行いました。ノロウイルスによる食中毒を予防し、感染を拡大させないためには手洗い、加熱、消毒が重要でございます。手洗いや調理器具などの殺菌を徹底し、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱をしていただきたいと思います。
  なお注意喚起の詳細について御質問がございましたら、この会見の後に、消費者安全課から御説明をさせていただきます。
  それから第2点目、外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会中間報告の公表についてでございます。
  外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会の中間報告を本日公表いたします。食物アレルギーは、特定のアレルゲンを摂取することでアレルギー症状が起こり、場合によっては生命にかかわることもある疾患であります。食品表示法の検討過程においても、消費者への情報提供が義務づけられていない外食・中食におけるアレルゲン情報の提供は重要であり、事業者による自主的な情報提供の促進が図られるよう検討を行うことが適当とされたところであります。
  そこで、本年4月から学識経験者、食物アレルギー患者団体、外食等に関係する事業者団体等から成る外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会を消費者庁長官の下に設け、アレルギー患者にとって必要な情報提供の内容や、事業者にとって実行可能性のあるアレルゲン情報の提供促進のための方策などについて検討を行ってきたところであります。
  委員の皆様には、大変熱心に御議論いただきました結果、正しい知識、理解に基づく外食等におけるアレルゲン情報の自主的な提供の促進に向けた基本的な留意点が、この中間報告において整理されたものと考えております。
  今後、中間報告の内容を踏まえ、自主的な情報提供の促進に向けた取り組みを、関係省庁と連携しながら進めてまいりたいと考えております。
  なお御不明な点につきましては、食品表示企画課にお問い合わせいただきたいと思います。
  それから3点目、「食品と放射能Q&A」第9版の発行についてでございます。
  消費者庁では、食品中の放射性物質についてわかりやすく解説した冊子「食品と放射能Q&A」を作成しております。今般この冊子を改訂し、本日から第9版として配布を始めましたのでお知らせいたします。
  主な変更点としては、これまで開催したリスクコミュニケーションの会場において、多く寄せられた質問・意見などを踏まえ、消費者にわかりやすい内容となるよう記載を充実させました。
  例えば、放射線の線量による発がんのリスクを、高塩分食品のとり過ぎや野菜不足のリスクと比較するなどの人体影響に関する記載の充実、また食品中の放射性物質量の基準値、超過割合が毎年低下していることなどの最新の動向についての記載の充実などを行ったところであります。
  第9版の冊子は、今後、消費者庁が開催するリスクコミュニケーションの会場で配布するほか、昨年度養成したコミュニケーターや地方公共団体を通じて、広く配布される予定となっております。
  以上3点、あらかじめ申し上げさせていただきました。御質問などよろしくお願い申し上げます。


2.質疑応答

共同通信の橋本です。
  外食のアレルゲン表示について、長官から直に御説明いただきたいのが、非常に重要な論点として、加工食品ではアレルゲン表示が義務づけられているのに、外食はなぜされていないのかというのがあったと思います。今回出席された患者団体の方、今回出席された方は、表示までは望まれていない方がいたと思いますが、最終的に検討会として、あと消費者庁としてと考えてもいいと思うのですけれども、外食表示の義務づけまで踏み込まなかった理由をお聞かせください。
先ほど申しましたように食品表示の一元化の検討会におきましても、アレルゲン表示の問題というのがいろいろ御議論あったわけでありますけれども、あのときの御指摘といたしましても、この検討会の過程において、外食・中食などの場合についてのアレルゲン情報について、消費者への情報提供を義務づけることとしていないわけでございますけれども、そのアレルゲン情報の提供というのは非常に重要であって、事業者による自主的な情報提供の促進を図られるように検討を行うことが適当だというふうにされたところでございます。
  そのときの検討過程でも指摘をされておりますけれども、中食・外食の場合、この表示を検討する上の問題といたしましては、非常に外食などの態様について多様であると、種類が非常に多岐にわたるということであったり、それから基本的に営業形態が対面によるものということになりますし、注文などの際に消費者が店員にメニューの内容等の確認、それから使用する原材料や調理方法の調整などについて可能ではないか。それから、同一メニューでも使用される原材料や内容に非常にばらつきが生じてくるといったようなこと、それから提供される商品の種類が多岐にわたって、その原材料が頻繁に変わってくるといったような特徴、課題についても御指摘があったところでありますし、それからコンタミネーションの防止対策というのが非常に難しいということについての御指摘もあったわけであります。
  今回の検討の場におきましても、さまざまな角度から御議論をいただいているわけでありますけれども、やはり外食産業などの多様性、規模その他においても非常に大きな幅がある中で、まず情報の正確性の担保というところが最重要課題であるという御指摘もいただいたわけであります。
  現状において、いかにアレルギー患者にとってもわかりやすく必要な情報をできる限り提供されるということとともに、事業者にとっても実行可能であり、その実態を適切に踏まえた形でのアレルギー情報の提供促進ということが必要ではないかということでございまして、まず正しい知識、理解といったようなことを、外食等にまず徹底していくということ、そしてその正しい知識に基づく外食等におけるアレルギーの情報の自主的な提供を促進していくという、この第一歩を着実に進んでいくということが、将来に向けて非常に重要であるというふうに御議論いただいたと思っております。
  いろいろな御議論があり得るかと思いますし、またこの検討会の中でも御議論をいただいたわけでございますけれども、最終的に委員全体の御意見として、やはり情報の正確性ということ、これが重要であり、一歩一歩着実に正確な情報を事業者、あるいは消費者も共有しながら、一歩一歩この取り組みを進めていくということが非常に重要であるということについて、皆様の御同意をいただいたものと思っております。
  消費者庁としても、取り組むべき事柄、例えば教材などの作成であったり、あるいは関係省庁において手引き書の作成についてリーダーシップをとっていくということの重要性なども御指摘いただきましたので、今、申し上げました正確な情報を共有していく。そして、それを踏まえた形で積極的な情報提供の促進ということを図っていく。それを着実に前へ進めていくということに努力をしていきたいと思っているところでございます。
もちろんよくわかります。ただ一方で、外食の、これは大手チェーンですけれども、もう自主的にアレルゲン情報を提供しているところもあります。例えばコンタミの問題ですとか、小規模なところは難しいかなと思うのですけれども、例えば規模を区切って、義務づけるというのは、これはあり得るのかと思ったのですけれども、そういった考えは、今回は持たなかったということですか。
今の御指摘のように、実際取り組んでおられるところというのは、もちろんあるかと思います。ただその取り組みにも、非常にかなりの努力をされているということも、ヒアリングの過程などでのお話でも出てきております。
  これをかなり広げていくということには、実態を踏まえながらの着実な一歩一歩の改善ということが必要になってくるかと思います。このアレルゲンの問題に関しては、中途半端な形で情報が提供されるということになりますと、本当にこれは命にもかかわるような問題になってくるということにもなりますので、一歩一歩この取り組みを着実に進めていくということが、何よりも重要ではないかというふうに思います。
  もちろんそれぞれの業界、事業者においても努力していただくということを、まさに促進するためにこの検討会を開いたわけでございますので、その努力は大きく加速をさせていきたいというふうに思っておりますが、中途半端な形で義務づけをしていくというのは、かえってそのアレルゲン、アレルギーの問題のもたらすいろいろな影響、状況というものを考えますと、今の段階ではまだまだ踏むべきステップがあるのではないかなというふうに思うところでございます。
これで最後に、基本的に中間報告になっているのですけれども、これ、最終報告みたいなものは今後できる、今後の何かまだ別のステップがあるのですか。
一応中間的な取りまとめを、今年中にしていこうということでやったわけでありますけれども、先ほど申しましたように、いろいろ関係省庁、消費者庁も含めてですけれども、関係省庁において実際に情報を、正確な情報をきちんと提供し、取り組みを進めるための手引き書であったり、教材であったりというものをこれからつくったり、あるいはいろいろな業界においての取り組みを進めていただく努力をしたいというふうに思っておりますので、そういうことも含めまして、最終的には報告という形にしていきたいと思っております。
それほど内容は大きく変わるものではないのでしょうか。
内容は大きく変わるというものではないかと思います。それ以降の取り組みの前進というものを、いい形で反映していきたいというところでございます。
毎日新聞の江口です。
  昨日の消費者委員会で、機能性表示食品関連で、結局答申はまとまりませんでしたけれども、新しい制度は法的な位置づけが弱いのではないかというような指摘がありました。この点について消費者庁としてどのようにお考えでしょうか。
きのう、いろいろな御意見もいただいたというふうにお聞きしております。御指摘のように、もう少し法的根拠を確たるものにすべきではないかという御意見であったり、あるいは実際この届け出制度を適切に動かしていくというために、消費者庁の人員等の体制整備ということを、きちんと強化していくべきではないかというような御意見というものもいただいているというふうにお聞きしているところでございます。
  法律にすべきでないかという御指摘もあったのだろうと思いますけれども、これはきちんと適切に、例えば守られるべきことがちゃんと守られる。あるいは違反について、ちゃんと対応が担保される。そういう適切な法の実施、制度の実施ということがなされていくということが担保されるべきだというのが、この御趣旨であるかと思います。
  その点については、内閣府令で措置をする場合であっても、きちんとした仕組み、システムとして制御され、動いていくように我々として最大限の努力をしていきたいと思っております。
  御指摘の事柄としては、今、申し上げましたように、これはきちんと実効性が上がるシステムにしていってほしいという、強い御指摘だと思っておりますので、それについて、委員会のほうでも御懸念のないような形に、我々としても丁寧に御説明していきたいというふうに思っておりますし、体制の整備ということは今、消費者庁としても定員の要求なども当然のことながら毎年のようにしてきている。その中で、監視体制の整備ということについても、今、定員要求などもしているところでございますので、そういう点もさらに充実させながらということで考えていきたいと思っております。
関連で、きのうの質疑の中では、いわゆる通知とかガイドラインの提示がいつかという質問もかなりあったのですけれども、早急に出すというようなお答えだったと思うのですが、早急にというのは今年いっぱい、つまり今月中だというような考えでよろしいでしょうか。
できるだけ早くということではあるかと思いますので。来週に間に合うようにという話では難しいかというふうに思いますけれども、これは実際制度を動かしていくためには、早急にこのシステム、ルールのところというのは、社会に対しても明らかにしていかなくてはいけない、確定していかなければいけないというのはあるわけでございますので、できる限りの努力はしていきたいというふうに思っております。
日本経済新聞の丸田と申しますが、関連なのですけれども、昨日、消費者委員会の委員長会見があって、答申が出なかった理由としては、消費者委員会の懸念する事項について、消費者庁側の姿勢が確認できないとして、次回に提示をするという、要するに調整しながらいくということだったのですが、お聞きしたいのは、消費者委員会にとっても課題だと思うのですが、消費者庁と消費者委員会との意見が異なったとき、消費者庁はどう対応されるのか。これは、管轄大臣というのはお一人なのですけれども、政治的判断とか政治マター、要するに大臣マターになるのか。それとも、あくまでも消費者委員会との意見を調整しながら合意を図っていこうとされるのか。それとも消費者委員会の意見を尊重するのか。今のお話ですと、あくまでも合意を調整して、丁寧にお話しになっていくということのようなのですけれども、これについて長官なりのお考えがあれば。
もちろん消費者委員会は、消費者庁とは独立した地位を持っておられますし、そういう各省庁の行政を監視したり、あるいは建議などをされる権限というところも持っておられるわけでありまして、消費者庁と常にイコールの結論というわけではないかもしれません。
  ただ、やはり消費者委員会でいろいろ御検討いただく上で、消費者庁が考えている点、狙っておりますいろいろな趣旨ということを十分に御理解いただいて、あるいは進めている検討の中身ということを、十分に御理解をいただきながら、まさに先ほどのお話のようにできる限り歩調を合わせていくということは、非常に重要だというふうに思っておりますので、我々としてどういう形で、今回消費者委員会が御指摘いただいておりますように、きちんとしたシステムの実効性が上げられるのかということ、それがちゃんと担保されるのかといったようなことについて、こういうふうに進めていく、こういうふうに担保されていくということについて、きちんと御説明を丁寧にしていかなくてはいけないと思っております。

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