阿南消費者庁長官記者会見要旨
(平成26年5月21日(水)14:00~14:26 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  こんにちは。私からはありませんので、皆さんから御質問があれば、どうぞお願いします。


2.質疑応答

朝日新聞の小泉です。
  昨日の消費者委員会で、新しい機能性表示について議論があったと思うんですけど、その中でいくつか、例えばトクホについて特に、トクホと新しい機能性表示についての違いというところで質問というか議論が集中していたかなというふうに感じるんですが、例えば、トクホに比べて新しい機能性表示のほうが表現が緩くなったりすることがあるならば、おかしいのではないかという意見ですとか、又は逆にトクホと新しい表示の違いというのがわかりづらいのではないかというふうな意見等ありましたけれども、トクホと新しい機能性表示の違いについて、やはり一般の消費者もわかりづらいのかなと思うんですけれども、この部分についてどのように違いをわかるようにしていくのかということについてお伺いしたいと思います。
トクホは、要は、国がお墨つきを与えているものということになると思いますが、今回、新しい機能性表示制度について閣議決定されました内容は、国がトクホと同様のお墨付きを与えるというものではなくて、企業が自ら調査し、そのエビデンスを確立し、それに基づいて企業の責任で機能性を表示するようにしようというものです。そうすることによって、いわゆる健康食品というものの機能性表示の範囲を広げていく、そして関連の新しい事業が活性化するようにという閣議決定の考え方に基づいて検討しているということです。同時にこの検討は、閣議決定のもうひとつのポイントである、あくまでも安全性の確保を前提とした上で、消費者の誤認を招くものではない、消費者の自主的かつ合理的な商品選択に資する制度ということについて考えているというところです。ですので、確かにその違いというところは、議論中なのでなかなかわからないところはあると思いますけれども、もっと説明していく必要があると思います。もう5回ほど検討会を行ってきていますが、そうした議論をしっかりとオープンにしていくということと、そこで消費者庁が提案しているところについてもしっかりと説明していきたいと考えております。
  今度の制度は、企業の自主的な判断と責任で機能性表示できる仕組みなのですけれども、閣議決定では、アメリカの現在のダイエタリーサプリメント制度を参考にして検討すべしということでしたので、現地に行って話も聞き、制度をしっかりと把握の上説明して検討を進めています。現在、日本におけるいわゆる健康食品市場にはアメリカのような仕組み自体がなく、全く何の規制もないという市場になっています。ですが、企業が自主的に表示をするにしても、ある程度一定のそうした仕組み制度というものが必要と考えています。
  アメリカのダイエタリーサプリメント制度はそのような企業責任による表示制度ですけれども、それでもかなりの厳しいハードルがあります。登録ですとか、エビデンスの確保ですとか、健康上の被害が起こったときには、それを直ちにFDAに通報しなければならないですとか、様々なルールがあります。そうした仕組みを土台にしながら日本でのしっかりとした新たな仕組みをつくっていきたいと考えています。そうした説明が足りていないような気はします。
もう1点は関連で、俗に言われる、いわゆる健康食品との関連なんですけれども、これも消費者委員会のほうの議論であったんですが、今回の新しい機能性表示ができることで、今のいわゆる健康食品もエビデンスがないと売っちゃいけないという流れになるんだったら意味があると思うけれども、そうならなければあまり意味がないのではないかというふうな発言がありました。ここら辺は今後、今特に景表法で取り締まっているような、効果が定かでない健康食品についてはどのようになっていくのか、またどういうふうに市場を正常化していくのかというところで長官のお考えをお聞かせください。
やはりエビデンスはしっかりと求めたいと考えております。といいますのも、有効成分というのがありますが、それがどのような機能を持っているかということはしっかりと裏づけをもって表示し、明らかにしてもらいたいと思っていますし、そのエビデンスを確保するための裏づけとなるものも、現在議論している段階ですが、ヒトの臨床試験による担保ですとか、もう一つ、文献によって今までの世界的な知見を確認するといったことのどちらかで担保してくださいといったことを今提案しています。
今おっしゃった話というのは、新しい機能性表示で求めることだと思うのですけれども、そうではなくて、いわゆる健康食品と言われているものについてはどうしていくのか。竹田(食品表示企画)課長は、二分化していくんじゃないかというふうな言い方をされていますけれども、全くそういうエビデンスがなくて、効果があるのかないのかわからなくて売られているものというのについては、ちゃんと排除していかなきゃいけないと思うんですけれども、そこら辺どのように進めていかれるのかというのは。
そうですよね。今回の仕組みで、いわゆる健康食品と言われるものの中で、どこまで広がっていくのかというところはちょっとわからないです。予想がつきません。いずれにしろ、根拠のないものに対する取締りは今もやっておりますが、そうした体制は強化していきたいと考えております。
毎日新聞の江口です。
  確認なんですが、新しい制度というのは、あくまでも国のお墨つきがないというのが最大の違いであって、求める科学的な根拠のレベルとか安全性のレベルというのはトクホと同じというふうに受け取っていいんでしょうか。
同レベルと言ってもいいと思いますけれども。
わかりました。その辺についてちょっと混乱があるような。つまり、科学的根拠もちょっと緩めてもいいような制度と受け取られかねないような認識も一部にあるような気もするんですけど、その辺はいかがでしょうか。
それはしっかりとしたエビデンスを出していただくということを基本にしています。
NHKの藤谷です。
  関連ですけれども、先ほど小泉さんの御質問で、いわゆる健康食品の取締りをどうするか。先ほど、そうしたものへのチェックを強化していきたいとおっしゃったのですけれども、それは具体的にはどのように強化して、これまでの仕組みを変えるということなのでしょうか。
今でも、例えば広告などの表示が優良誤認に当たるかどうかといったことについて調査をしていますよね。そうしたことをもっと強化していくということです。
今やっているネット監視とかそういったものを更に広げたりしていく。
はい、それはずっとやっていきたいと思っています。
わかりました。あと、健康食品に関してなんですけど、そういうきちっとしたエビデンスを公開させたりとか表示を求めても、消費者への教育というのが同時に行われないと意味がないという指摘も検討会で出されているのですけど、先ほど長官が、消費者に説明していきたいというお話があったんですが、今回を機に消費者教育というものについてどういうふうに充実させていくか、どういうふうなお考えがあるかお聞かせください。
はい、ありがとうございます。私も本当に同感でして、いわゆる健康食品で健康を維持していくということではなくて、普段の食生活で健康は維持されるべきものであると考えています。しかし、それがどうしても難しいという人には、補助的に必要な場合もあるわけですね。そうしたときに補助的に使っていただくのが健康食品ではなかろうかと思っています。ですので、そうしたバランスのとれた食生活というものに対する消費者啓発ですとか、食育ということをこれからももっともっとやっていかなくちゃいけないと思っています。また今年、健康食品のリスクコミュニケーションというのもやりました。そこでは、健康食品というのは一体どういうもので、どのように選べばいいのかということもテーマになっていましたが、そうした健康食品に関する情報というものをもっと周知し、啓発していくというのも一つの効果的な方法だと思いますので、消費者庁の役割として取組を進めていきたいと思います。
共同の橋本です。
  すみません、話が変わるのですけど、今週金曜日の消費者事故調で、初めてじゃないと伺いましたけれども、冒頭の、数十分ぐらいが報道陣に公開される見込みと聞いています。これまで公開をすべきだという消費者団体などの指摘もありましたけれども、今回公開に踏み切ったと言っていいのかわからないですが、そのお考えと、あと今後も可能な範囲で公開していくということは続いていくのでしょうか。二つお願いします。
やはりできるだけ公開していくということが基本だと思っています。公開してはまずいものというのは、その事故の特定された部分であったり、事故の詳細に関わる部分であったり、公開すると事故調査の協力を得られなくなってしまうというようなところで、そこついては公開しないと決めてきたわけですけれども、それ以外の部分については、やはりできるだけ公開していくべきと考えています。
  23日に行いますのは、これから消費者安全調査委員会としてどのような事故を取り上げていくのかということについてディスカッションしてもらうことを考えていまして、まだ消費者安全調査委員会のところと事務方が調整していますので、最終的にそれが確定しているわけではありませんけれども、そうした議論をしていただくことを予定しております。
来月以降も基本的に公開というのは続いていくのですか。
そのテーマによります。
では、テーマで、もう最初から個別の調査についての議論、審議に入るのであれば、これまでのように冒頭の1分ぐらいということもあり得るわけですか。
それもあり得るということです。
読売の崎田です。
  関連してなんですけど、事故調の件で、発足から1年半以上経っていて、結論が出たのがパロマだけで、なかなかアウトプットは出てこないし、ここ数カ月は新しいものもないのですけれども、この中で、長官おっしゃった、どういう案件を取り扱うかを話し合いたいというか見せたいというのは、これまでの議論とまた違うことを要求するためなのか、あるいは長官としては、こういうのをやってもらいたいというのがもしあるのであれば、受け止めとか感想とか、もしこれをやったら、これであればとか。
今回御議論いただきたいと思っていますのは、事務方のほうから、これまでの頻繁に起こっている事故を何件かピックアップしまして、たたき台として提案したいと考えています。
それは、申出件数というのは減ってきていて、余りこれまでも取り上げられてこなかったというのはあるのですよね。
はい。
要するに、一般の消費者からそういう情報が入ってこなくなっているということともとれるんですが。
申出の件数は、今手元に詳しいデータがないのですが、この間ずっと公表しているとおりでして、それらについては一つ一つ個別に検討して、これを取り扱っていくのか、いかないのかということを最終的には消費者安全調査委員会で確認をしていただいて、取り扱わない場合は、それを取り扱わないというお返事を返しておりますけれども、全体として減っているかどうか、後ほど件数についてはお答えしたいと思います。
今のは事故調、要するに、よろしくないとは言えないと思うのですけど、何かを変えないといけないというふうに問題意識として持っていらっしゃるということなんでしょうか。
何ていうのですかね、世の中でたくさん起こっている事故がありますが、なかなか申出としては出ててこないものが多いですね。ですが、そうしたものをやはり消費者安全調査委員会の案件として取り上げていく必要があるのではないかと思っています。比較的多い事故で、何らかの対策が立てられなきゃいけない、調査をしてみて予防のための施策の提案ができるんじゃないかと思えるものを拾って今回幾つか出すということです。
すみません、今の点は、要するに、こちらから事故調として自ら発掘するというか、そういう姿勢が必要ではないかと、そういうことでしょうかね。
そうです。それを今回やってみるということです。
日本消費者新聞の丸田と申します。
  先ほどの健康食品との関連なんですが、具体的に言うと、要するに、消費者庁が5月15日号に出した消費者安全法に基づいた重大事故公表の中に健康食品が入っています。これは事故発生が2月、通知受理が4月30日、公開は5月15日になったわけですけれども、備考欄には何も書いていないわけですが、被害の事故の防止という観点から言って、これでわかるのかどうかということが一つあります。つまり、事故の収拾のあり方について、それを公表するときのあり方について非常に今現在やれることがやれていないような気がしてならないのです。消費者安全法に基づいた国会報告、消費者事故等の分析結果について国会報告が今遅れているような気がするのですが、去年2月、3月ごろ出て、1年以上出ていないのではないでしょうか。つまり対応がわからない中で、事故のあり方が全然わからなくなっているのですが。特に健康食品については。そこはどういうふうにお考えでしょうか。
国会報告は、今年、白書と一緒に出すので、今度出すということです。
期間は定められていないのですけれども、報告自体義務づけだったので。それで、健康食品の場合は、例えば消費者庁が発表した中に、5月15日に発表した一方で、厚生労働省のほうで、消費者庁ができる前のスキームとして、原因が不明であっても自治体から報告があった場合は商品名と事業者名を公表するということで、それは幾つか公表されているのですけれども、今、平成19年以降、公表が止まっているわけですが、だけど、この事例とか、消費者庁に寄せられている事例については、そういう既にあるスキームに対して、それに準ずるんじゃなくて、更にわからない形で、健康食品というだけで公表されているということですので、そこのところはすぐ着手することがあるんじゃないかなという感じがするんですけれども。
そうですね。たしか5月15日に公表したものですよね。
はい。
その件は私のところで、事務方が公表前の説明にきたときに、厚生労働省の案件なのですけれども、厚生労働省にその情報をすぐに提供して、調べてもらってくれと言いました。厚生労働省のほうもそれを受け止めて、北海道で起こったものですが、札幌の保健所で調査が始まっていると聞いています。そういった事故情報の収拾で、すぐ対応というところは私も課題だと思っていまして、そのためにこの間、安全課で毎日検討会をやっています。
点検チームですか。
点検チームです。そこはそうした事案にすぐに対応するためのところで、国民生活センターも共有しているところですので、それをもっとしっかりと機能させていく必要があると考えています。
昨日、消費者委員会でも委員長が、要するに、有害事象ですね、重大事故について、その収集のあり方をきちんとしてほしいという提案をされていらっしゃいまして、先ほど長官のお話でも、安全性の確保を前提としてと、この前提が今現在どうなっているのかというのが非常にわかりにくい。例えば、消費生活センターには健康食品については契約が多いですけれども、事故自体は数百件の規模でありまして、厚生労働省も数十件の事故があり、それが消費者庁事故調とかの中にも出てきていないし、それとあと重大事故の報告の中にもそんなに出てきていない。このギャップというのが非常に気になっているところです。実は本当は事故があるのに来ていないのではないかとか、あとは事故が来ているのだけれども、消費者にはあまりわからない形で、事故という形では情報提供されていないような、例えば今回の15日の案件はとてもこれを見ただけではわからないのではないでしょうか。
わからないですよね。確かにそうです。だから、収集のあり方というと、丸田さんがおっしゃったように、消費者センターで集めてもらう、あるいは事業者から通知してもらう、地方自治体から通知してもらうという形になっているのですが、どの製品で、どのような健康被害が出たのかといったような、具体的な内容がなかなかつかめない状況になっていて、情報収集が難しいので、何らかの仕組みを考えていく必要があるという問題意識を持っていまして、それも今の消費者行政レビューの課題になっています。
もう一つだけ、新しい機能性表示のエビデンスというのですが、ヒト試験というふうに提案されるということになっているんですが。
ヒト試験と、もう一つ、文献です。
文献、世界的な知見と。これはお考えなのですけれども、エビデンスといった場合に、成分エビデンスなのか、商品丸ごとエビデンスなのか、どちらというふうにお考えですか。
ヒト試験では最終製品で、文献では成分です。

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