阿南消費者庁長官記者会見要旨
(平成26年4月2日(水)14:00~14:19 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  こんにちは。まず、新年度を迎えるに当たっての御挨拶をさせていただきたいと思います。
  昨日から新年度が始まりました。消費者庁は5名の女性を含む11名の新人を迎えました。優秀な方ばかりを採用することができて、私としても大変喜ばしく思っております。同時に、難しい課題を抱えている消費者行政を担うわけですので、与えられた重責をしっかりと自覚して、国民から期待される役割を十分に果たしていただきたいと考えています。
  また、新たに食品担当の審議官をお迎えしたほか、人事異動の関係で消費者行政関係府省庁の職員、そして任期付き職員としての弁護士など新たに約30名の方々を消費者庁に迎えました。それらの職員には、これまで培った様々な分野での専門知識、経験をこの消費者庁でも発揮していただいて、消費者の利益の擁護及び増進に努めていただきたいと期待をしております。
  さて、新年度からは、消費税率が5%から8%に引き上げられました。消費者庁でも、消費者の誤認を招くような表示が認められる場合には、事業者に対する指導、助言を行うほか、便乗値上げに関する電話相談の対応、物価モニター調査による生活関連物資に係る価格の監視体制の強化などを実施してまいります。これについては、昨日、森大臣からもしっかりと取り組むよう幹部全員に対して訓示がありました。
  このほか、消費者庁は、今国会に提出しております不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案の国会審議に向けた準備や、地方消費者行政活性化基金を活用した地方消費者行政強化作戦の推進など、新年度におきましても山積する様々な課題に直面しております。引き続き職員一同、消費者行政のかじ取り役として、消費者が主役となって安心して安全で豊かに暮らすことができる社会を実現するというために全力で取り組んでまいります。どうぞ本年度も消費者庁をよろしくお願い申し上げます。
  もう1点私からございます。便乗値上げ情報・相談窓口における受電件数です。
  消費者庁は、昨年10月2日から、消費者及び事業者からの消費税率引上げに際しての便乗値上げに関する情報、相談を受け付ける窓口を開設しております。この窓口での3月31日まで、及び昨日4月1日の受電件数を御報告いたします。
  便乗値上げ情報相談窓口の開設から本年3月31日までの6カ月における受電件数は、合計で1,921件です。そのうち便乗値上げに関する情報、相談の受電件数は1,297件となっています。
  便乗値上げに関する情報、相談の内訳について、設置以来しばらくは事業者からの相談が多くを占めていましたけれども、2月からは消費者からの情報が増え始め、3月は事業者からの相談が141件に対し、消費者からの情報が243件と、消費者からの情報件数が、事業者からの相談件数を上回っております。
  なお、消費税率引上げの初日であった昨日4月1日の受電件数は、合計64件。そのうち便乗値上げに関する情報、相談は48件、そのうち消費者からの相談が41件、事業者からの相談が5件でした。
  消費者庁は、これからも消費者からの情報及び事業者からの相談に対し、適切かつ丁寧に対応し、便乗値上げ防止に向けた取組を進めてまいります。
  なお、26年4月は平日に加え土曜日も電話を受け付けます。受け付け時間は、平日と同じく9時から17時となっております。よろしくお願いいたします。
  以上です。


2.質疑応答

NHKの藤谷です。
  先ほどの便乗値上げのダイヤルの件なのですけれども、具体的にこのような相談内容があったというのがあれば教えていただけますか。
2件ほど紹介します。まず、「コーヒースタンドのコーヒーが内税200円から内税220円になった。値上げの理由についてはまだ聞いていないが、値上がりし過ぎではないか」といった照会がありましたが、これについて消費者庁は、「本体価格の値上げについて合理的な理由があれば、一概に便乗値上げとは言えない。ただし、事業者は消費税率の引上げによる部分とは別に、本体価格の合理的な値上げの理由を消費者に丁寧に説明することが必要ですので、まずは事業者に、この本体価格の値上げの理由について確認していただきたい」と回答しております。同時に、これについては農林水産省に情報提供しております。
  もう一つは、「市内のスーパー全般で、これまでの税込み価格が税抜き価格になって、そこに8%の消費税が課税されているが、これは便乗値上げではないか」といったものです。要するに、例えば1,050円で売られていたものが、1,050円を税抜価格で表示して、そこにプラス税と書いてあるという場合などです。こうした場合は、「現在の本体価格の約5%相当分の値上げを意味するものになります」ということをお答えして、その値上げの要因について事業者に確認していただきたいと答えておりますし、この場合の情報は経済産業省に提供しております。
読売の崎田ですけれども、関連して、各省に情報提供した後に、その各省がどのように調べたか、あるいは是正されているかどうかというのは、消費者庁のほうで確認されているのでしょうか。
まだ確認はしていませんが、当然確認はします。
どういう形で確認されるのですか。
情報提供したところから、消費者庁の担当部署に、こういう対応をしたという連絡があるという体制になっています。
毎日新聞の江口といいます。
  この件数そのものは、これ、どう評価したらいいんですかね、半年で1,297件、これは多いのか少ないのか。
どうでしょうか。最初のころは事業者さんたちの相談がずっと多かったわけですが、これが便乗値上げに該当しないかどうかということに対する相談でした。それが今度、昨日からは、がらっと変わったということになります。3月は、事業者としても、こういうふうに表示すればいいということを理解し、それで準備をされてきたと思いますが、3月に入ってからは、今度は消費者のほうからの相談が多くなり、4月1日からは、先ほどのような具体的な相談が寄せられるようになり、変化してきているということですね。
関連を含めて何件かですけど、3月のときも件数の御紹介があった。1,921件、31日までに受電があって、値上げの情報、相談が1,297件ということは、残りの630件ぐらいというのは、それ以外の「値上げはいつからですか」とか、そういう一般的な質問ということですか。
そういう一般的な質問でした。
消費生活情報課
基本的に消費税一般の質問も来ています。要は、経過措置で、いつから、これは消費税率が変わるかとか、例えばネット通信で買ったものとかは、いつ引き渡しによって消費税率どうなるかとか、税法に絡むような質問というのが結構その中には多く含まれています。
詳しくはまた担当に聞いてくれますか。
追加で、1,297件のうち、これは便乗値上げであろうと疑いが濃いものというのは今まであったのでしょうか。
消費生活情報課
今のところございません。
すみません、最後に全く別件です。最初におっしゃった、昨日から新年度ということで、昨日、11人の新しい職員が入られたんですけど、去年は1人で今年11人の新しいプロパーの採用で、来年以降も基本的に10人前後というのがベースになると考えていいんでしょうか。
全体的に公務員の人数を削減の方向にあるのでどうかわかりませんが、でも、消費者庁はまだできたばかりでして、やはりそういう要望をしていきたいと思いますし、10人くらいずつは確保していけたらと思っております。
先週、空間除菌剤で17社が措置命令を受けたということの、そのことに対する受け止めを長官から教えていただけますか。
措置命令を出しております。ウイルス除去等の表示について、裏づけとなる合理的な根拠を示す資料が出されなかったということで、不当表示とみなして措置命令を行ったものです。17社という多数の会社が対象でした。
このうちの一部の会社は、新聞広告とかで、効能ありますよという感じの反論広告みたいのが出たと思うのですけど、それをもし見ていたら、それについての受け止めを。
そうですね、見ました。それは新聞広告の中で、措置命令を受けての社告のその次の次の日くらいでしたかね。具体的には大幸薬品の除菌・消臭製品クレベリンゲルのことですが、「御利用くださいますようお願い申し上げます」といったことを書いていまして、これについて消費者庁は、この二酸化塩素を利用したグッズが生活空間においてウイルス除去・除菌・消臭をするかのように示す表示に裏づけがあるかのように一般消費者に誤解を与えるおそれがあると考えました。それで、担当課のほうからその旨を、誤解のおそれがあるのではないですかと厳しく申し伝えました。先方からは、社内において検討するという返事がありました。
それで、そのままとどまっているということですか。
まだその段階です。向こうからの返事が来ていません。
では、その続きはこれからまだ。
そうです。
あともう1点、こういう不当表示の製品が、不当表示、性能など効果があるかどうかはやっていないと思うのですけれども、前にもシャープのプラズマクラスターとか。
掃除機のプラズマクラスターですね。
同じような状況があって、消費者は製品は効かないんじゃないか、効き目がないんじゃないかという誤解をするかと思うんですけれども、なぜこういうことが起こり得るのか、景表法は認識されていないんじゃないかというところもありますけれども、長官としてはどういうふうに考えますか。
認識されていないというのは。
要するに、前にも同じような状況があって、考え方が、措置命令を打って不当表示だと。記事にもよるんでしょうけれども、あたかも効果が全くないかのように消費者が受けてしまう。その繰返しのような感じがしていて、これはどうして起こるのだろうかということについて、長官の考えは。
そうですよね。だから、こういう事例があったときに、その都度、措置命令も相当出してきていますけれども、それをしっかりと徹底していくことが必要だと思います。今回のことも、大幸薬品の新聞広告では「検証もしている」と書いてあるのですが、その検証というのがいかなるものなのかよくわからないのです。消費者庁が指摘しているのは、生活空間で空気が出入りするところでそんなに言われているほどの効果が発揮できるのですかということなのですが、向こうの試験は、閉ざされた空間なわけで、そこで試験して検証されていると言っているのですよね。そのような検証の仕方等についてもしっかりと事業者の皆さん方に徹底していくということと、やはり景表法の考え方そのものをもっと周知していくということが必要かと思います。
朝日新聞の小泉です。
  関連なのですけど、大幸薬品の広告というのは、措置命令の中で再発防止というのが入っていると思うのですけど、そういう意味で命令の違反には当たらないのでしょうか。
先ほど言ったように指摘をして、社内で検討するという回答をいただいているのですが、回答の仕方によってはさらに注意し、指導する必要があると思っていますし、最終的には処分になるのです。刑事処分に。
命令違反という。
命令違反になれば、そうです。刑事罰がかかることになります。
現状では、その広告というのは、措置命令に従っていないという認識ですか。
従っていないという認識ではなくて、懸念があることを大幸薬品に伝えているという状況なので、まだそこまでは至っていないです。
もう1点、昨日、中間整理出ましたけれども、景表法の課徴金の関係で、この不実証広告規制に関しては今後検討するということで、入れるか入れないかまだ専門調査会の中でも結論は出ていないと思うのですけれども、長官としては、この不実証広告規制については、課徴金の対象に含めるべきか、含めるべきではないか、そこら辺の見解をお聞かせください。
そうですね、まだそこについては、今、消費者委員会のほうで検討している途中なので、意見を言うのは控えさせていただきたいと思いますが、そこでの検討に期待をしております。

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