阿南消費者庁長官記者会見要旨
(平成25年11月13日(水)14:00~14:26 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

   こんにちは。私からは2点あります。
  まず、食品表示等の問題への対応についてです。
  今般の食品表示等の問題は、阪急阪神ホテルズを皮切りに、ほかのホテルや百貨店へと広がりを見せるとともに、クール宅配便の問題など、消費者の食への信頼を揺るがす問題が様々な分野へと拡大しており、消費者の信頼回復のための一層の取組を図ることが喫緊の課題となっております。
  消費者庁としては、これまでホテル関係団体等に対し、景品表示法の不当表示の考え方、そして過去の違反事例の周知徹底を依頼するとともに、それぞれの業界における取組状況について消費者庁への報告を求めたところです。それに加え、事業者等を対象とした相談窓口の設置や相談員の設置、景品表示法説明会の開催や都道府県等との連携を図るためのブロック会議や緊急連絡会議の開催等について準備が整い次第進めてまいります。
  更に、一昨日11日に官邸で開催された食品表示等問題関係府省庁等会議においては、政府一丸となった対応が必要であるとの認識のもと、各省において、まず景品表示法の考え方及びメニュー表示等の食品表示に係る過去の違反事例の周知徹底、二つ目に、所管する業界における表示の適正化に向けた取組状況の把握、三つ目に、業界に係る食品表示の偽装・誤表示の把握といった取組を進めるとともに、四つ目には、今月中には、それらの取組状況を取りまとめ、次回のこの関係府省庁等会議において報告を行う旨の方針を決定したところであります。政府を上げてこの問題に迅速に対応してまいりたいと考えております。
  もう1点です。中部電力の家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する意見交換会の開催についてです。
  10月29日に、中部電力より経済産業省に対して、家庭用電気料金の値上げ認可申請が提出されました。本件については、12月11日に消費者及び消費者団体の皆様の意見を直接聞くために、名古屋市において、私も出席する意見交換会を開催いたします。昨日から消費者庁ウェブサイトで意見表明者及び傍聴者の募集を開始し、12月3日まで受け付けます。電気料金の改定は、国民生活に与える影響が大きいことから、消費者の意見にしっかりと耳を傾けた上で、消費者利益の擁護の観点から対応してまいりたいと考えております。
  以上です。

2.質疑応答

朝日新聞の小泉です。
  まず、食品表示の関係なのですけれども、ホテル業界とか消費者庁のほうから申入れをした団体があると思うのですけど、そこに対しては1カ月をめどに報告というふうなことになっていたと思います。この前の関係府省庁会議では、月内までに各省庁が報告するということで、ちょっと時間的にずれがあるのではないかというふうな質問もその後のブリーフで出ていましたけれど、そのことの要請をした団体については、いつまでにというふうな話を改めてしたいとかというのは特にございますでしょうか。
特に行っておりませんが、1カ月を目途にと言っており、お願いしたのは6日と8日でしたので、できるだけ早く出していただけるものと考えております。関係府省庁にも、そういう働きかけをしています。
それは月内には出してもらえると見込んでいるということでしょうか。
いえ、そういうことではありません。
あともう1点、中部電力の関係ですけれども、中部電力管内はほとんど原発がないと思うのですが、それで値上げをするということを要請しているということについて、長官のお考えをお聞かせください。
中部電力も浜岡原発がありますが、そこがずっと停止をしているために、燃料費がかさんでいて、3年間困難な経営が続いている状況だということで、今回値上げの申請をされたと聞いております。
例えば、関電のように、原発の比率が非常に高いところに比べると、状況は大分違うのかなと思いますが、その点については。
確かにそうですね。なので、申請の値上げの比率も5%ぐらいですか。従来の電力会社の値上げ率よりも随分低くなっていると思っています。
日経新聞の小川と申します。
  表示の関連で、先週以降更にほかにもいろいろなところで相次いで発表が続いていたのですけれども、改めて長官の受け止めをまず教えていただけますか。
関係団体に消費者庁から要請し、そして政府一丸となって取り組みましょうということで、関係府省庁からも、所管している業界に対する調査が行われますので、今後も出てくるのではないかと考えております。社会的な大問題になっていますが、ここは膿を出し切るチャンスと捉えて、健全化に向けた流れをここでつくっていくということが、今、日本全体に問われていることではないかと思います。
自主的に公表されている中では、加工肉をステーキと表記していたなど、これまで消費者庁がホームページ上で周知していたものに関する虚偽の表示というのも見つかっています。これは周知方法の、周知の仕方にどういう問題点があったのか、今後の課題というのをどのようにお考えですか。
成型肉については何年も前から考え方を出していますし、事業者を対象にした研修会などもやってきております。それにも関わらず、全く無視してやっていたということですから、認識がとても甘かったのではないかと思います。つまり、周知方法ということではなく、事業者側にもともと見る気がなかった、自分の事業を適正にやっていくということについての認識がまるでなかったのではないかと疑わざるを得ないです。
続けてすみません。森大臣のほうから、検討している事実はないというふうに御説明があったのですけれども、食品表示法での外食規制が必要なのではないかといったような意見も一部で出ています。そのことについて長官のお考えをお願いします。
そうですね。今、食品表示法を2015年の施行に向けて、現在の3法にまたがっている基準を一元化する作業を進めています。また、外食、中食のアレルギー表示については、その施行後の検討課題となっています。この外食、中食のメニュー表示等については、食品表示法ではなくて、景品表示法を使っていくべきであると考えています。それはなぜかというと、景品表示法というのは、商品やサービスについて実際のものよりも著しく優良であると誤認されるおそれのある不当な表示を禁止するものであり、一方、JAS法ですとか食品表示法は、原材料や賞味期限等の特定の事項を表示しなさいというものだからです。これは、景品表示法では、事業者が自ら商品やサービスの宣伝のために行う表示で虚偽、誇大な表現で消費者の優良誤認等を生じないようにするという目的を持っています。それに対して、JAS法や食品表示法は、その事業者の自主性に任せていたら、必ずしも情報提供がなされないという事項について、消費者の選択に資するために、義務的にこれを表示しなさいといった趣旨になっています。
  今回問題となった外食に関して言いますと、スーパー等での容器包装入りの食品の表示とは違っていて、料理人が食材を調理した料理としてその場で消費者に提供するというサービスの提供という側面があると思います。ですから、こうした外食におけるメニュー表示については、消費者に選択してもらうために非常に多種多様です。例えば、特定の産地や銘柄の材料を使用したということを強調する表示、メニューがありますが、例えば何とかステーキですとか、どこどこ産とかということが表示されていますよね。また、キャビアとかフォアグラみたいに、「高価な材料を使用しています」と言って顧客を誘引するものですとか、日替わり定食ですとか、本日の魚料理ですとか、シェフのおまかせランチですとかといった食材の詳細を必ずしも明らかにしないというのがあります。更にまた、漁師風のサラダとか、至高の一口とか、ごちゃ焼きといった、趣向を凝らした料理名や書き方で消費者の目を引くというものもあります。このように、外食のメニューというのは様々な創意工夫によって消費者に訴求するという、宣伝的、広告的な面を有していると言えると思います。ですから、特定の事項を定めて表示をさせるという義務を課すにはなじまない面があり、これは景品表示法で取り締まることが適切であると考えています。
読売新聞の崎田ですが、今のメニュー表示に関しての関連ですけれども、11日と12日に立入検査をやりましたけれども、普通、立入検査というのは協力的でない企業に対してやると思うのですけれども、今回やった事業者というのは自主的に報告していて、しかも、その後の事情聴取にも応じているところだと思うのですけれども、この中でやったという意味合いというか意義はどのように考えたらいいのですか。
自主的に報告してきた事業者に対して、その報告された事実を確認するために必要だと考えたところに立入調査をするということでやっております。
それは、これまでの、今回の件だけじゃなくて、一般的には自主的に報告してきたところに対してはやっていなかったと思うのですけれども、あえてやったのは、例えば、消費者庁側が求めた書類が出てきていないとか、不正があるとか、そういうことが考えられるからやったというふうに見ていいのですか。
いえ、そのようには考えていません。あくまでも事実確認が必要だと考えたところに調査をするという考え方で臨んでいます。
重ねて、表示対策課は、今回の報告とかで作業量がかなり多くなっていると思うのですけれども、人員的な増強だとか、そのあたりは何か考えているのでしょうか。
今は、今ある力で精いっぱいやっていこうと考えておりますので、調査の関係はそれでやるしかないです。ただ、監視ですとか、いろいろなところに問題が出ているということについては、関係府省庁との連携の中で、協力のお願いをして、地道に調査をして報告を出していただくことになっています。
共同の橋本です。
  菅官房長官の発言にもありましたけど、景品表示法のわかりやすいガイドラインを早期に策定する。これは、消費者庁がやることだと思うのですけれども、これは時期的に、恐らく11月中、次回のこの関係省庁会議で業界の事情、要望などを聞いた上でと思うのですけれども、いつまでにこのガイドラインを定めたいというお考えがお有りでしょうか。
特にいつまでにとは考えていませんが、できるだけ早くやりたいと思っていまして、年内にはお示しできるようにしたいと思います。そして、関係府省庁の調査と、関係団体の調査を全部寄せていただいて、もっと細かく、わかりやすいガイドラインやQ&Aをつくりたいと思っています。
景表法の関連で、都道府県に措置命令等の権限を与えるという意見もあるのですけど、これについてはどのようにお考えですか。
そうですね、あるととてもいいと思うのですけれども、ただし、一部の地方自治体からは、反対の意見もあります。体制がとれないということではないかと思います。このようなことで、立法上非常に困難な面があると聞いております。
  いずれにしても、大事なことは、地方自治体を含めて国全体の執行を強化することだと思いますので、こうした観点から、必要な方策についてしっかりと検討していきたいと考えております。
時事通信の川村です。
  表示の関係ですけれども、今は景表法に違反するかどうかというところを調べていらっしゃると思うのですが、その調査の過程で、例えば、JAS法であるとかほかの法律に違反する可能性が出てきた場合というのは、どういうふうになるのでしょうか。
もちろんJAS法を所管している各地の農政局地域センターなんかは、いつも見ていて、違反があれば何らかの処分を行うことになります。ほかの法律でもそうです。
執行権限としては消費者庁のほうにもあると思うのですが、今回の調査になっているものに関して、もしそういう違反がある場合は、消費者庁がそういう権限をお持ちするという形になるのですか。
こともあります。
こともあるということですか。
はい。
わかりました。
楽天でも価格の表示に問題があったかと思うのですけれども、これの受け止めはいかがですか。
楽天はセールの割引価格でしたね。それについても、注目していくということにはなります。
日本消費者新聞の丸田と申します。
  偽表示のことなのですが、景表法でやるということなのですけども、監視体制の強化ということなのです。今回の件については消費者庁ができる前、あるいはできてから以降もずっと継続されて、要は、放置されてきたわけですけれども、それに対する行政としての監視といいますか、それが先ほどのお話であれば、都道府県との連携とか、各省庁の中での調査ということ、つまり現行法の中で、現行の体制の中でいろいろ連携していくということ、ほかにはないのでしょうか。何か指示されていることがあるのかどうか。つまり、消費者庁自体が表示の一元化とかわかりやすくとか、そういうことで発足したということもあって、ところが、それがずっと続いて放置されてきたということ、それに対して、何か監視機能の強化とか。
そうですね、都道府県には景品表示法についての調査と執行の権限はあります。それで、違反があるとわかれば、消費者庁に措置命令等の行政指導・処分をするということを要請することはできます。そこの協力をもっと広げるということと、農政局地域センターは、JAS法に基づいて表示の監視をやっています。ですから、農林水産省には、そういう食品Gメンの皆さん方にも、ホテルや外食などの表示についても、景品表示法の普及啓発をしてくださいというお願いをしていますし、それを受けてもらっています。ですから、わかりやすいガイドラインをつくって、それに基づいて景品表示法の普及啓発をしてもらうことをお願いしたいと思っています。
そうなると、JAS法の場合はメニュー表示に入るか入らないか、対象外だと思うのですけれども、それも含めて、要するに、JASそのものに対して表示が違うとかということを検討というか調査してもらうということでしょうか。
はい、そうです。JASだけではなく。
ほかのも。
はい、そうです。
それともう一つなのですが、10月の体制整備の会議の資料に消費者庁と国民生活センターの連名で消費者安全委員会、事故調についても連携をどうするかという文章が出ていたと思うのです。その中で、必要に応じて事故調査室から商品テストを国センに委託するということがありました。それで、連名だったものですから、これは例えばNITEとか、そういう機関とのある種覚書みたいなもの、そんなことはあるのでしょうか。
NITEとはないですね。
NITEとはないのですか。
はい。あくまでも国民生活センターと消費者庁との連携の中で話し合われている段階でして、国民生活センターも商品テストの中で事故調案件を取り上げてやるということを言ってくださっていますので。
当然これからということですか。
既に。
既にやっているということですか。
既に専門委員さんの中にも入ってくださっています。
  先ほど間違えて言いました。景表法について、都道府県は、調査と指示ができるということです。都道府県の権限です。公正取引委員会に対しては、地方事務所に消費者庁から調査を委任しているということです。
TBSの小川といいます。
  Gメンに調査依頼ということが出ましたけれども、それは外食産業の抜き打ち検査みたいなものと考えていいのですか。
普及啓発です。
あともう1点なのですけれども、ガイドラインを年内までにということをおっしゃっていたのですけれども、Q&A以外に何かたたき台みたいなものというのは現在できているのですか。
この前事例集を出しましたね。
事例集とQ&Aだけです。
今のところそうです。調査の結果いろいろ出てくると思いますので、そのQ&Aの部分を拡充して、それをガイドラインとしたいと思います。
わかりました。
関連なのですけど、Q&Aの拡充は、基本今回出てきた事例について解説するという形になるわけですか。
そうですね。以前のものに付け加えて行います。

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