阿南消費者庁長官記者会見要旨
(平成25年9月12日(木)15:30~15:51 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  こんにちは。
  まずは、カネボウ問題への今後の対応についてです。
  昨日、森大臣が、カネボウ化粧品の夏坂社長にお会いして、第三者調査の結果の総括と再発防止に向けた今後の取組について直接御報告をいただきました。大臣が夏坂社長にお話しされたとおりですが、まず、第三者調査結果において指摘されているとおり、医師等からの情報提供がありながら、これを速やかな対応にとりかかる機会として捉えることができなかったことは大きな反省点であり、今後は再発防止策をしっかりと定着させていただきたいと思います。
  次に、また白斑を発症した方がきちんと回復できるように、補償も含めて更に十分なフォローに取り組んでいただきたいと思います。
  消費者の皆様方においては、化粧品で白斑症状等の皮膚トラブルが起きた際には、日本皮膚科学会が公表しています医療機関の情報等を参考にして、医師の診療をしっかりと受けていただきたいと思います。また、不安に感じることがありましたら、お近くの消費生活センターに御相談いただきたいと思います。
  もう1点私から、高齢者の消費者被害防止についてです。
  9月16日は敬老の日です。敬老の日を迎えるに当たり、高齢者の皆様には御長寿のお祝いを申し上げたいと思います。
  昨日ですが、高齢者の消費者トラブル未然防止啓発キャンペーンがスタートし、そのPRイベントであります未然奉行出陣式に森大臣も参加したところです。ここに貼ってありますのが、今年のポスターです。
  近年、高齢者の消費者被害につきましては、その相談件数が、人口の伸び以上に増加しており、また、これまで被害に遭った高齢者が再び狙われ被害に遭う二次被害も増加傾向にあります。
  先日、「消費者安心戦略」を公表し、消費者の安全・安心の確保に向けた取組を積極的に推進するとしたところですが、中でも、高齢者の消費者被害の防止は重要な課題であると認識しております。御本人が被害に気づかれない場合も多いという状況がありますので、皆様におかれましては、お知り合いの高齢者の方がトラブルに遭われていないか改めて確認してみていただきたいと思います。
  敬老の日を機会に行われます高齢者の被害防止に向けた取組を2点御紹介いたします。
  まず、国民生活センターです。向こう側のポスターにございますし、皆様のお手元にチラシもあると思いますが、9月17日と18日の2日間、特別の相談電話番号を設けて、「狙われてます高齢者 悪質商法110番」を実施いたします。万一トラブルに遭われてしまっている場合、あるいは心配がある場合には、御本人からの御相談はもちろん、その御家族や周囲の方からの御相談も受けますので、ぜひ御相談を寄せてくださいますようお願いします。
  また、消費者庁の取組といたしまして、特定の高齢者に定期的に電話をかけて注意喚起や見守りを行うとともに、御自宅の電話を録音して被害抑止に活用するモデル事業を9月から開始いたします。対象地域は岩手、千葉、大分の3県内の自治体で、9月24日には関係者を集めて検証会議を開催いたします。
  年度内に3回行いますこの検証会議では、地方消費者行政活性化基金の先駆的プログラムを活用して、同じような事業に取り組みます東京都杉並区、山口県山陽小野田市、新潟県の取組状況も調査し、電話見守りや電話録音装置による高齢者からの相談あっせん対応や法執行の強化につながるかなどを把握し、事業のコスト、効果、課題等を評価してまいります。
  事業の成果として、来年度以降、全国の自治体に取組が広がるように、事業実施の手引を作成することとしております。こちらの詳細は、この会見の後に担当の消費者政策課から説明させますので、よろしくお願いいたします。
  以上でございます。


2.質疑応答

朝日新聞の小泉です。よろしくお願いします。
  先日、公益通報で内部通報した経験者の方が消費者庁に来て、報告書についての質問書等を長官のほうにもお渡ししたということですが、まず、そういうふうな質問書をいただいたということについてどのように思われるかということと、あと法改正を求めているわけですけれども、それについての長官の御見解をお聞きしたいと思います。
一昨日、4名の方の連名によります公益通報者保護制度に関する実態調査報告書に関する文書、公開質問書を御本人から受け取って、直接お話を伺いました。
  今回御指摘をいただきました点については、消費者庁でもう一回調査委託先から話を聞くなどして事情を確認し、適切な対応を検討してまいりたいと考えております。また、今後は調査結果の更なる検証、分析を行っていきたいと思っておりまして、関係者から話を聞くなどして課題を更に詳細に把握した上で、制度の見直しも含めた検討を進めてまいりたいと考えております。
  そして法改正についてですが、意見が反映されていないと述べていらっしゃいますので、調査書の中にありますヒアリングなどに対応してくださった方たちにもう一回お話を聞くなどして、きちんとその中身をつかんで、検討する方向でやっていきたいと考えております。
  あわせて、今計画している段階ですが、公益通報者保護の普及啓発のためのシンポジウムを開催して、通報者保護の意義、重要性について理解を求めたいと思っております。また、経済団体等を通じたきめ細かい普及啓発、そして優良事例、反面教師事例集の活用などに取り組んでまいりたいと思っております。
  また、平成26年度概算要求には、インターネットやDVDを活用した労働者向けの新たな広報の工夫についても盛り込んでおります。以上のような形で進めていきたいと考えております。
朝日の岩波です。
  カネボウの関係ですけれども、昨日、これまでの社内の情報集約の方法など、やり方であるとか、そういったことについての検証を求めているというのをこれまで長官がおっしゃっていて、昨日、第三者調査が出されて、カネボウがこれについて総括して、ここまでで消費者庁として求めてこられたことについては、ある一定のカネボウ側からの回答ということになると思うのですが、今後、カネボウのこの問題について消費者庁が具体的に何を求め、どういった行動をとっていかれるのか、何か今現時点であれば教えてください。
第三者調査報告書の中身は大変詳細で、その通りだと思うことばかりでした。ですので、これからカネボウ側がどのような改革を進めていくかというところに注目し続けたいと考えております。そうでなければ全く信頼回復もできませんし、カネボウの再生にもつながっていかないと思います。また私どもは、厚労省に対して、実際に安全性に関わることについて検査をしてくれるように求めておりますので、そうした報告も受けながら対応していきたいと考えております。
今のカネボウに関連してなんですが、今回、消費者庁としては薬事法の監督官庁でないこともあって、厚労省に要請したりという形でしかなかなか直接手段がとれないというところで難しさもあったのかなというふうに考えているのですが、そのあたり、こういったことが次が起きないことを願いますけれども、次に起きたときに、消費者庁が何か主体的に動けるような施策であるとか仕組みについてはどんなふうにお考えでしょうか。
そうですね、監督官庁としての厚労省にこういうことをやってくださいとお願いするためには、やはり消費者からの実際の声を集めることがポイントだと思っています。消費者がこういうことに困っていて、こんな被害を受けているという実態が消費者庁に集まってこないと、それを言うことも、政策提案することもできませんので、そうした体制を強化していきたいと思っております。また、消費者庁と医療機関などとの連携体制をつくっていくということにも力を注いでいきたいと考えております。
  前回のこの場で、カネボウが自主回収を決定した後に、実際に自主回収を発表した7月4日までの1週間近く、出荷そして店頭販売を続けたという報道があったけれども、どうだったのかという御質問がありました。そのときに、私は「まだ確認していない」とお答えいたしましたが、その後、確認をしております。
  それによりますと、カネボウ化粧品が最終的に回収を決定したのは7月2日の花王の経営会議だったということでした。それから販売、出荷停止を行っていますので、回収の公表前に出荷及び店頭販売が行われたのは、実態としては1週間よりも短い日数だったと聞いております。また消費者や販売店等の混乱を防ぐために相談等の受け付け態勢を整備するなどスムーズに対応するための体制を整える日数が必要だったと聞いております。ですが、昨日の第三者調査報告書の中には、その判断に関わる記述がありました。販売は、カネボウ化粧品株式会社の子会社であるカネボウ化粧品販売株式会社が担当しているということですので、カネボウ化粧品自体が自主回収を判断した段階で、販売停止、出荷停止は可能であったのではないかと思います。いずれにしろリコール情報の早期の公表、そして、危機感を持って速やかに消費者対応等を行うことが重要だと考えております。
日本消費者新聞の丸田と申します。
  今の関連なのですが、今回の件については、消費者庁にあっては、一元的に情報の収集の体制といいますか、そのあり方が課題になっているというふうに理解してよろしいでしょうか。
そうです。
それで、一つ確認なのですが、第三者調査の中では、何年前からか寄せられていて、それは散発的にその後も寄せられている。消費生活センターとかPIO-NETとかはどうなるかというのを確認したいと思っております。というのは、本当に情報としては寄せられているのだけれども、商品名と情報内容が合致しない、商品名が書いていないという寄せられ方なのか、実際に本当に寄せられていないのかという、要するに、収集システムのあり方といいますか、そういう再検討という、精査といいますか、それはされているということなのでしょうか。
化粧品に関わる様々な相談情報って結構多いです。ですが、今の情報ですと、一体どの製品で、どのような症状なのかというところがわからないのです。せめて製品と症状、治療等の具体的なところがわかれば、もう少し進めることができるのではないかと思っています。
それともう一つ、これはちょっと難しいのですけれども、要するに、今回は医薬部外品ということで、成分がありました。食品を含む商品とか製品とか設備とか施設とか、そういうものに対して安全性情報については、報告が義務づけられている範囲と、それと協力要請とか、その要請によって自主的に措置される範囲とか、こういうものが製品とか部位によって違うことがあるのですけれども、今回は自主リコールもされているということもあって、情報通知規定を盛り込んだ包括的な制度的な商品のあり方の検証とか、そういう制度的な検証ということも何かお考えがあればなんですけども。
そういう問題意識は持っているのですけれど、まだそこまで踏み込んで内部で検討していないです。今後は情報収集を含めたそうした制度のあり方というものを考えていく必要があると思っています。

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