阿南消費者庁長官記者会見要旨
(平成25年6月26日(水)14:00~14:24 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  私から2点あります。
  まず、食品表示対策室の設置についてです。
  昨日、消費者庁組織令の一部を改正する政令が閣議決定されまして、7月1日から、食品表示に係る執行事務を一元的に担う新しい体制として、食品表示対策室が整備されることとなりました。
  この食品表示対策室は、食品表示対策室長以下約10名の職員によって構成され、表示対策課内に設置されます。
  この対策室は、今後食品等の表示に関して、景品表示法、食品衛生法、JAS法、健康増進法等に基づく調査や改善指示、命令等の執行に関する事務を一元的に担うことになります。
  なお、この食品表示課は、7月1日から食品表示企画課と名称を改めます。この食品表示企画課は、食品表示に関する法執行以外の制度設計、企画立案の業務を担うこととなります。
  消費者庁としては、今後食品表示に関して一層効果的な法執行並びに制度設計、企画立案に努めていきたいと考えております。
  もう1点です。
  第8回高齢消費者・障害消費者見守りネットワーク連絡協議会の開催についてです。
  明後日、6月28日に第8回高齢消費者・障害消費者見守りネットワーク連絡協議会を開催いたします。
  この協議会は、高齢者や障害者の消費者トラブルの防止を図るため、関連する情報を共有するとともに、高齢者及び障害者の周りの方々に対して悪質商法の新たな手口や対処の方法などの情報提供を行う仕組みを構築するものでございます。
  今回、出席を予定している団体は、高齢福祉関係団体が8、障害者関係団体が3、専門職団体が3、消費生活関係団体が8、政府関係者及びオブザーバー13の合計35団体となっております。
  消費者庁からは、消費者白書、消費者基本計画の見直しを踏まえた高齢消費者、障害消費者のトラブルと対策と消費者教育の推進に関する基本的な方針について説明する予定です。
  出席者の方々から、高齢者、障害者トラブルの現状について御報告をしていただいて、また先進的な取り組みもされているNPO法人成年後見相談センター・ラパスの代表者の方より、障害者の消費者トラブルの実態調査と出前講座について説明していただくことを予定しています。
  協議会の後半では、高齢消費者、障害消費者への情報の届け方についての意見交換を行い、最後に本協議会の今年度の活動方針を申し合わせる予定です。
  御出席の皆様による活発な議論を期待しております。
  以上でございます。


2.質疑応答

日経新聞の小川と申します。
  先週の金曜日に消費者事故調で初めての評価書の公表がありました。
  公表を受けて、長官の受け止めと今後の課題、例えば人員体制等をどのように今後検討されていくのかとか、そういった見通しをお聞かせください。
先週、6月21日に評価書が公表されました。
  この調査委員会では、消費者安全の視点から、今回扱ったこの事故に限らず、さまざまなケースへの応用を考えながら、この事故の発生に関連したと思われる要因について、幅広く議論していただきました。
  まずは消費者安全調査委員会、そして事故調査部会において、熱心に御検討いただきました委員の皆様や担当の専門委員の方々に感謝を申し上げたいと思っております。
  議論の結果、このエスカレーターが吹き抜けに設置されていたという周辺環境などにも注目して、なぜこの事故や被害が発生したのかを深く調査すべきであるとして、今後自ら調査を行っていくとの結論に達したものでございまして、調査委員会においては、今後こうした調査を通じて事故の原因を究明し、消費者安全の確保に寄与していただけるものと期待をしております。
例えば、一部で人員体制、事務局の人員が限られているのではないかという意見も出ているのですけれども、その点についてどのように思われているのか、今後もし体制を増強するというようなお考えがあれば教えてください。
体制は現在事故調査室が21名で、これは目標を達成しています。
  それと、専門委員会もそろってまいりましたので、この体制で今後やっていけると考えております。
朝日の兼田といいますが、昨日大臣にもちょっと伺ったのですけれども、これは制度の建て付け上、しようがない面かもしれませんが、最初に調査をやると、遺族の申し出を受けてから、少し時間がかかり過ぎているように素人的には見えると。
  これは、そういう意味ではスケジュール感のアップも必要なのではないかという発言が大臣からも昨日ありましたが、その辺はどのようにお考えになっていますか。
できるだけ急いでやりたいと思っておりますし、今回は第1号目の評価ということだったわけで、消費者にもわかりやすくするための工夫についてもさまざまな議論が行われてきたと聞いておりまして、このために時間がかかったものだと考えております。
  そもそもこのエスカレーター事故については、お申し出を受け付けたのが昨年の10月3日でした。11月に選定して、実際に部会において審議を開始したのが1月でしたので、そこの体制の整備がつかなかった部分が遅れたものだと考えておりまして、今後は第1回目のパターンに沿ってスピードをアップしながら、調査をしていけると思っております。
あと1つは、いわゆる今回示された論点というのが御遺族が申し出をされた時点で、ある程度指摘がされていたといえばされていた内容でして、それに半年ぐらいかかったというのも、ちょっとわかりづらい点かなと、少し遅く感じた点なのですが、その辺は。
  大臣は昨日例えば中間報告のような形でまとめる際に、書きぶりを変えるとか、その辺の検討も必要なのではないかなというお話をされていましたが、長官はどのようにお考えですか。
調査委員会でお申し出を受けて、再発防止のためにどういう観点を設定して調査に当たるべきかということをまず考えていったという経過をとっておりますので、かなりそこには時間がかかったのだろうと思っています。
  それで、そちらがまとまった段階でお申し出の実際の事故を当てはめて、この観点を決めたではないのでしょうか。それに沿って、それぞれまた現場を見たり、いろいろな調査をした結果、今回の結論になっていますので、今後もこのように進めていければと考えております。
読売、崎田ですけれども、例えば事務局の再編について、長官のほうでは人員が目標に達しているとおっしゃいましたけれども、どう見ても足りないと思うし、専門委員とか臨時委員の人に話を聞いても、足りないということも、今後とも予算の問題とかもあるでしょうけれども、増やすつもりはないのか、検討することになるのか、その辺をもう一度お願いします。
今、実際に役割分担しながら作業を始めているところですので、今後またどうしても足りないということがあれば、追加を考えていくということもやりたいと思っております。
現時点では、足りているという認識なのですか。
ようやく今の体制に到達したという認識ですので、これでまずしっかりとやってみて、それで進めたいと思っています。
関連なのですが、日本消費者新聞の丸田と申しますけれども、今回のエスカレーターの評価書について、当該エスカレーター事故については、刑事訴訟などが提起されていますが、それで事故調が選定している5件の中には、このような訴訟が係争されていて、なおかつ並行して評価、調査がされている、そういうものがあるかと思うのですが、今回のエスカレーター事故については、4月に第一審判決が出て、それも原告が全面敗訴だったわけですが、それが控訴されていて、当初も消費者事故調の中では、記者会見では4月に評価書の中間報告なりが出るということで、発表されていましたけれども、推測として出したいということ、それが延びてきた。結局6月になったわけですが、今後のこととしてあえてお聞きしたいのは、こういう消費者安全調査委員会には、裁判からの影響といいますか、それらについての何か対応規定というのは存在するのでしょうか、発表時期とか。
例えばシンドラーのエレベーターの件でしたか、なかなか刑事裁判にも入らなくて、証拠となるものが押さえられた段階で、調査に踏み込めなかった、調査に入り切れないという点はあったと思いますが、裁判との関係は、無関係でやっていくということです。
消費者基本計画に追加として盛り込まれた健康食品の機能性表示のことにかかわるのですけれども、企業の責任による機能性表示、これが見直しを図るということは、平成26年度ですから、来年度にやるということがタイムスケジュールとして出ました。
  それで、先週末に出されました食品表示法施行の前に、時間的に言うとこっちのほうが早いような気がします。検討体制というのはどうなっていくのでしょうか。今年度からスタートしようということでしょうか。
今検討体制を検討しているところですが、まず消費者のいわゆる一般健康食品に対する意識調査を先行して進めて、論点を整理し、その上で検討体制を確立していくという進め方でやりたいと今のところ考えております。
この機能性表示の導入というものが規制改革会議の答申に基づいた閣議決定、それに基づいたものだと思うのですが、現行の特保とか保健機能食品についても、規制改革会議の中の答申では、いろいろ見直しがされているわけで、そうなると今回のこの検討に当たっては、特保制度とか、保健機能制度に対するそういう見直しも課題に入るのでしょうか。
消費者庁は特保の制度等を運用しておりますけれども、今のところ、そこまでの見直しに踏み込むとは考えておりません。
幾つかの消費者団体とか、食の関係の研究者とか専門家は、今回の機能性食品の導入については、ある種懸念を表明されて、それで基本計画の中ではアメリカのダイエタリーサプリメントの健康教育法の制度に基づいたものを参考にすると書かれています。
  それで、基本的にはアメリカの場合はGMP制度があって、登録制度があって、事故の情報の報告義務があると。ある種日本ではないような規制がかけられるのですが、どうしても基本計画の中の前提としたものについては、規制を排除するような趣旨のような気がするのですけれども、これが例えば来年度中に見直しができるのかどうか。日本では事故情報の報告義務すら、大きな問題があるわけで、そういうことを考えますと、拙速になるのではないかという懸念です。その辺はどうでしょうか。
慎重に検討していきたいと思っております。アメリカのダイエタリーサプリメント制度も参考にして、先ほどおっしゃったような登録だとか、いろいろな制度がありますので、そういうところをしっかりと見極めながら、日本においてどのような制度が必要なのかということを検討していきたいと思っています。
  絶対に、野放しにするといいますか、事業者は勝手におやりなさい、何でもいいですよというようなことは全く考えておりません。
財産被害の防止についての防止の救済について、どんな手法があるかというのは、研究会報告がありました。
  それで、昨日の消費者委員会の議論でもあったのですが、委員の方々は今後どうするのか、報告書をベースにして、報告書とはちゃんと言ってないですけれども、それをベースに速やかに検討内容を優先順位をつけて検討すべきではないかということだったのですが、これからということのようなのですが、これはそうでしょうか。
被害の実態というものをしっかりと把握して、それを分析して、報告にまとめて整理してくださったいろいろな手法の中から、何が有効に使っていけるのかということを検討する必要があると思っています。実態を把握するというところが一番重要ではないかと思っております。
その検討は、いつからというのは。
それはまだです。
あえてもう一つだけお聞きしますけれども、消費者団体の中とかから、課徴金の導入にしろ、消費者庁による破産申立の制度の導入にしろ、要するに経済界とか産業界から規制だということで、大きな反対の意見があるということを踏まえて、今の段階では要するに刺激してはまずいということが消費者庁にあるのではないかという指摘があるのですが、これはどうですか。
そんなことは全くありません。
NHKの三瓶ですが、食品表示対策室に絡んでなのですけれども、10人で構成ということですが、これまでその両方の部分のいた人というのは何人で、増強になるのですか。
2月1日に、食品表示担当班を設けましたが、そのときは4人でした。
4人が10人になるということでしょうか。
はい、そうです。
その6人は、何か経験者とか取り締まりの何か手法に熟知している方なのでしょうか。
食品表示課
表示対策課の職員4人、食品表示課の職員が4人、それからトップに室長1名です。
組織の狙いなのですけれども、一番のターゲットというのが健康食品の誇大広告をなくすことなのか、産地偽装とか、そういう話なのか。健康食品だとすれば、消費者委員会からいろいろ求められていることがありますが、それの何に応えなければいけないのか、例えば、ガイドラインを作っていくようなお話もありましたが、この組織がそれを作っていくのか、そのあたり何を狙いとした組織で、これからどうしていくのかという部分をお聞かせください。
誇大な表示、広告に対する取り締まりというのが一番になります。そこをしっかりとやっていきたいということでありまして、ガイドラインのほうもこの健康増進法と景品表示法との執行の連携を図るという意味から、どちらの考え方も入れて、事例集などの取りまとめについても今検討しているところです。
これからやるのでしょうか。
はい、そうです。
もう一つですが、今日で国会閉会ということですが、消費者庁の主要な提出法案を見ても集団訴訟、これが継続審議になりそうですけれども、これはどうしてそうなってしまったのかという理由の分析と何か変えたり、戦略を持ってやっていくのか、御決意を含めてお聞かせください。
訴訟法案については、本当に時間が足りなかったということです。それが一番大きな原因で、継続審議は決まりましたけれども。できるだけ早い国会で継続して御審議いただいて、できるだけ早く成立をしていただきたいと思っております。
特に何か内容について、さらに詰めなければというよりは、単に聞かれたことに答える時間が足らなかっただけだということですか。
消費者問題特別委員会で御審議くださっていますけれども、議論の時間というのが足りなかったと承知しております。
議論の時間さえあれば、次の臨時国会では間違いなく成立するだろうという意味ですか。
そう思っております。
安愚楽牧場のことでちょっと伺いたいのですが、戦後最大の消費者被害だというふうなことも言われている中で、農水省から引き継いだ消費者庁にも大変問題があったのではないかという声が高まってきているのですが、現時点での対応を振り返って、役所として反省点があるのかどうかも含めて、お聞かせください。
前回お答えしたことと同じ答えになってしまうのですが、一昨年の11月、質問主意書に対する答弁書において述べたとおりでございまして、そのときには農水省が安愚楽牧場に指摘した財産の状況を記載した書類における記載の不備が改善されて、この預託法上の問題はないことが確認されていたということと、国民生活センター、そして全国の消費生活センターに寄せられています苦情・相談情報に、この預託法違反をうかがわせるものは見受けられなかったということなので、この安愚楽牧場に対して、必要と判断した場合には話を聞くというふうに回答をしたということであります。
財務報告を事業者がしたいということで、消費者庁に連絡をとってきたけれども、役所のほうでは断ったという報道もあるようですが。その経緯については。
受け取らずに、必要と判断した場合には話を聞くと回答したということであります。
必要かどうかという判断は、相手の話を聞かなければわからない面もあると思うのですが。
なぜそのようにして答えたかというのは、先ほどお話した農水省が指摘した書類の記載の不備が改善されていて、問題はないということと、相談がなかったということで、そのような回答をしたわけです。

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