阿南消費者庁長官記者会見要旨
(平成25年6月19日(水)14:00~14:17 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  私からは、一点あります。
  一昨日、6月17日ですが、景品表示適正化功績者に対する表彰式がとり行われましたので、御報告したいと思います。
  この景品表示適正化功績者表彰といいますのは、景品表示法の目的の達成に顕著な功績があったと認められる公正取引協議会や公正取引協議会の役職員に対して、特命担当大臣表彰を行うものでございます。今回は、業界団体1団体、そして業界団体の役職員5名が表彰を受けました。
  公正取引協議会ですが、景品表示法に基づいて設定されます公正競争規約を運用する業界団体でございますが、公正取引協議会が運用します公正競争規約は、景品表示法の目的を達成するために、業界みずからが自主的、積極的に守るべきルールとして、行政による取組と並んで、消費者による商品、サービスの自主的かつ合理的な選択を確保するために重要な役割を担うものと認識しております。
  消費者庁としましては、公正競争規約の積極的な活用や円滑な運用が行われますように、引き続き公正取引協議会や関連する団体等を支援することを通じて、消費者利益の一層の確保に努めてまいりたいと考えております。
  以上でございます。


2.質疑応答

読売、崎田ですけれども、安愚楽牧場の件で前々から言われていましたけれども、農水省から引き継いだ監査の必要な対策をとってこなかったというところが、被害者の弁護団の話でありますけれども、その辺の認識を改めて長官にお伺いします。
消費者庁としましては、平成23年11月の質問主意書への答弁書において答弁をしております。消費者庁が安愚楽牧場からの報告を受けなかったということについて説明しているものでございます。そこにおいては、農水省が安愚楽牧場に指摘した財産の状況を記載した書類における記載の不備が改善されて、預託法上の問題はないことが確認されていたこと、二つ目には、国民生活センター、そして全国の消費生活センターに寄せられている苦情・相談情報に、安愚楽牧場の預託法違反をうかがわせるものは見受けられなかったということから、安愚楽牧場に対して、必要と判断した場合には話を聞くという旨を回答したという経過を述べております。
これは、結果として、その翌年でしたか、破産するわけですよね。
23年8月ですね。
それは、判断が正しかったかどうかというのは、その辺はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
農水省が行った立入検査でも、財務状況、経営状況の詳細までは把握していなかったです。説明は受けていなかったので何ともいえませんが、そこまで踏み込んで中をしっかりと見てみれば、ひょっとしたら分かったかもしれません。
取引対策課長
補足させていただきますと、今、長官が申し上げたとおりでして、当時、そういった二つの事情によりまして、必要と判断した場合は連絡をしますという回答をさせていただいたわけでございます。したがって、先ほどの崎田さんの御質問に対しては、そういう回答になろうかと思います。
経営状況というのは、権限はないのでしょうか。
経営状況の詳細は、それは報告事項には入っていませんでした。
取引対策課長
繰り返しになりますけれども、農水省が安愚楽牧場に対して指摘した財産の状況に関する記載の不備、これが改善され、預託法上の問題はないことが確認されていたということから、我々は報告を受けなかったということでございます。
では、農水省がそう言ったということを真に受けたということですか。
取引対策課長
大変申しわけありませんけれども、そういったことは、記載の不備が改善され、預託法上の問題はないことが確認されていたということでございます。
NHKの橋本です。
  続けて伺いますが、結局、その後、必要と判断しなかった結果、破綻になったのだと思うのですけれども、その辺りの御認識はどうなるのでしょうか。
取引対策課長
申しわけありません。したがって、ちょっと御不満な回答になるかもしれませんが、当時、そのような状況で必要と判断した場合には話を聞くと回答したわけでございます。
必要と判断しなかった結果、破綻したことについて、消費者庁としての認識は、今、どう思っていらっしゃるのですかということなのですけれども。
取引対策課長
それについては、現時点で確たることを申し上げることはできないということです。
今のお話を聞いていますと、農水省が問題ないと判断したから連絡しなかった。結局、破綻して被害が拡大しているということは、責任は農水省にあるというふうな御認識と受け止められてしまうのですけれども、それでよいのでしょうか。
取引対策課長
繰り返しになりますけれども、事実として、そういった記載の不備が改善され、預託法上の問題はないことが確認されていたということでございます。別に農水省がどうとか、そういう話ではございません。
日本消費経済新聞の相川です。
  この案件については、大臣が国会で謝罪して、要するに課長に注意をしましたというようなことで答弁をされていると思っているのですが、消費者庁としてはあのときに反省したのではないのでしょうか。
取引対策課長
確かに、御指摘のように、平成24年、昨年2月の衆議院の予算委員会におきまして、当時の松原大臣のほうから言及があったわけでございます。そのときに言及があった内容と申しますのは、平成22年に安愚楽牧場からの報告の申し入れを受けなかったことに関しまして、極めて遺憾である、申しわけないといった旨の答弁があったということでございます。
要するにそのときに預託法の報告を受けるような体制がなかったと。もともと預託法に人員が割かれていなかったと思うのですが、その後、どのように強化されたのかということと、あと定員については。
取引対策課長
その人員につきましては、相川さんがよく御案内のように、公認会計士を任期付任用で1名採用して、現在に至っております。
預託法の改正前にということですか。
取引対策課長
公認会計士を用いまして、今回の省令改正も行ったものでございます。
預託法を担当している職員は何人ですか。
取引対策課長
預託法を担当している者は、実員ベースで申しますと、私、課長の山下と、その担当の任期付任用の課長補佐、それからもう1名の係長、主にこの3名で省令改正を担当しておりました。
今、預託法の政令の改正案に意見募集がかかっていますが、3つの物品を預託法の規制対象に追加するというだけのものでは不十分だという御意見が多いのですが、これは、基本計画で、当面できることについてはやるということだったと思います。どのようなことをお考えになっているのでしょうか。
取引対策課長
今の御質問につきましては、そういった意見が多いという御指摘でございますが、現在、パブコメをしているところでございます。これは、先週14日金曜日から28日金曜日まで、約2週間の予定でやっておりまして、その結果を踏まえて、我々としては何を追加するか判断したいと。また、それでもさらに不十分だというのであれば、我々としましては、その政令改正の効果を見ながら今後考えていきたい、まずはその政令改正の効果を預託者利益の保護という観点から見きわめてまいりたいと考えております。
1点、伺いたいのですが、結局、これには手を出せずに、景表法の措置命令で調査をしたと。結局、それから、破綻から2年近くかかって、やっと警察がこの時点で動いたと。結局、消費者庁が景表法でやったのであそこまで明らかにできたという点では評価ができるのかもしれないのですけれども、景表法で調べた情報は、警察のほうに御提供はなさったのでしょうか。それから、特商法の案件とかは、詐欺の疑いがある場合は告発という手段をとっていますが、今回、消費者庁は告発をされていませんが、それは法律上、できないということですか。
取引対策課長
預託法上、措置ができなかったことは、これは既に御存じかと思いますけれども、預託法上の行政処分の前提としまして、引き続きそういった行為がなされるおそれがあることが要件になっております。それがない限り、行政処分することはできないということになってございます。
  他方で、今回、警視庁は捜査に踏み切ったわけでございますが、これはそのような引き続きおそれがあることが要件とされていないがために罰則をかけることができたと、そういう法律の建てつけになっているわけでございます。
  したがいまして、破綻後、預託法で行政処分ができない状態でありましたので、にもかかかわらず、調査や事実把握もできないまま預託法違反で我々として告発するというわけには、基本的にはそういうふうな発想には立たないというものでございます。
警察のほうに情報提供はされているということですか。
取引対策課長
捜査に関することにつきましては、お答えできません。
改めて、長官にお伺いしたいのですが、昨日、安愚楽牧場の元社長らが逮捕されたということ、戦後最大の消費者被害とも言われていますが、そういった社長が逮捕されたということについて、預託法を所管されている消費者庁長官としてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
警視庁の捜査に関わることですので、コメントはできません。
たくさんの方が多くの被害に遭われている、その被害回復も難しい現状ではあるのですが、消費者庁の目線というか立場になって考えたときに、一つ、そういう動きがあったということは、進展とは言えませんけれども、消費者の視点に立ったときに、消費者庁長官としてどのように思われていらっしゃいますかというところを伺いたかったのですが。
そのような逮捕にまで踏み切られたということは、消費者にとっては評価できることだと思います。
これから裁判もありますけれども、そういう意味では消費者のためという視点で見たときには、これからは何が求められるというふうにお考えでしょうか。
これも、国に対する国家賠償訴訟になるということですので、お答えは控えたいと思います。
今後どうしていくのか。今、預託法の見直しのお話もありましたけれども、消費者庁として改めて今後どうしていくのかというところを、一言、お願いします。
取引対策課長
今後、今、正に進めております省令改正。これは公布まで終わりまして施行を待つのみなのですけれども、それと政令改正、この二つを仕上げまして、それでその効果を見きわめていくということが肝要であろうかと我々は考えております。
要は、同じような被害を出さないようにするための消費者庁としての意気込みというところを、一言、伺いたかったのですが。
政令の改正をパブコメ中ですが、財務情報、監査情報の開示をしっかりやるなどして、オープンに状況を消費者、契約者にきちんと知らせることなど、この間、省令の改正によって制度を強化してきていますので、そこを徹底していきたいと思っております。そして何か違反行為があれば、すぐに指導に入れるようにしていきたいと考えております。

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