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「世界消費者権利デー」を迎えるに当たって

世界消費者権利デーは、1962年3月15日に、米国のケネディ大統領によって消費者の4つの権利(安全への権利、情報を与えられる権利、選択をする権利、意見を聴かれる権利)が初めて明確化されたことを記念し、世界中の消費者の権利を促進するために国際消費者機構(CI:Consumers International)が提唱している世界的な記念日です。

今年の世界消費者権利デーのテーマは、「公正なデジタル市場の確立(Making digital marketplaces fairer)」です。
近年、高度情報通信社会の進展により、インターネットを活用した取引が増加傾向にあります。インターネットを経由して、国内外の事業者と手軽に取引を行うことが可能となったことにより、消費者にとっては利便性が向上している一方で、トラブルに遭遇するリスクも増大しております。
インターネット取引は、関連する技術やサービスの変化が著しく、かつ関係者が多岐にわたるという特性があります。このため、消費者権利の擁護・増進のためには、適正な表示・取引等に関する法規制に加え、事業者によるサービス向上のための自主的な対応を促し、消費者自身の判断力を高めることで、相互に補完し合うように各種の取組を進めることが重要であり、今後とも、様々な手段によって、消費者が安心してインターネット取引ができるよう取り組んでまいります。
また、インターネット取引に関連し、昨今、仮想通貨取引が増加しております。仮想通貨の取引には、価格変動リスク、サイバーセキュリティリスク等があることを十分に理解することが重要です。そのため、消費者庁としても、関係省庁と連携して対応を進めてまいります。

消費者庁においては、消費者被害の防止及び救済に向け、消費者ホットライン「188」(いやや)の周知・広報や、消費者教育の充実、地方における相談体制の整備を進めております。昨年10月には、独立行政法人国民生活センター法等の一部を改正する法律が施行され、被害回復のための訴訟を行う消費者団体を、独立行政法人国民生活センターがバックアップすることが可能となりました。
加えて、この通常国会においては、消費者と事業者との間の交渉力等の格差に鑑み、消費者の利益の擁護を図るため、取り消すことができる不当な勧誘行為の追加等を内容とした消費者契約法の改正法案を提出いたしました。
また、特定商取引法、景品表示法等の所管法令を厳正に執行し、悪質商法や不当表示を徹底的に排除してまいります。

さらに、事業者による消費者との信頼関係の構築に向けた、消費者志向経営の取組も重要です。事業者団体、消費者団体と連携して、消費者志向経営の推進に取り組んでまいります。これに加え、消費者による、人や社会・環境に配慮した事業者の活動を応援する「倫理的消費」を推進し、消費者と事業者の協働による持続可能なより良い社会の実現に取り組んでまいります。

2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)の達成に向けて、政府は、2016年12月に実施指針を策定し、これに基づいた取組を行っています。
昨年12月には、SDGs推進のための今後の工程と、実施指針を踏まえた主要な取組がアクションプランとして取りまとめられたところです。
消費者庁としても、「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、関係省庁、地方公共団体、消費者団体等と連携しながら施策を推進してまいります。

本日、成年年齢を20歳から18歳に引き下げる民法の改正法案が閣議決定されました。成年年齢の引下げを見据えて、消費者教育の充実を始めとする消費者被害の拡大防止策に取り組んでまいります。

消費者行政を担う大臣として、高度情報通信社会の更なる進展等に伴う消費者を取り巻く環境の変化を注視しながら、消費者の安全・安心の確保に全力を尽くしてまいります。

平成30年3月13日
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)
福井 照